シムネル・ケーキはイギリスの伝統的なイースターのケーキで、その起原は中世にさかのぼります。イースター(復活祭)はキリスト教のお祭りですが、古代の非キリスト教の土着信仰と深く関わっています。
本来は、うさぎ(Hare:大型のうさぎ)が月の神聖さを現しているとされていたことから、イースターの主役はうさぎですが、最近ではイースター・バニー(バニーはピーターラビットのような小型の野うさぎ)が主役になってガーデンにチョコレート・エッグを隠す役目を担っています。
ケーキの飾りつけは、クリーム色や黄色のマジパンやリボンを使って、春っぽく仕上げるのが伝統となっており、マジパン・ボールはユダを除いた11人のイエスの使徒の数とされています。(リネットさんはマジパンの数には全くこだわっていません!)
しっかりしたフルーツケーキの真ん中と表面にマジパンが付いているので、小さめに切ってたっぷりの紅茶と頂くことをお勧めします。
材料
(直径15cmくらいの小型ケーキ型2個分、または直径25cmくらいの大型ケーキ1個分)
・セルフ・レイジングの全粒粉 340g+ベーキング・パウダー 小さじ2分の1)
(または普通の全粒粉 340g+ベーキング・パウダー 小さじ5と2分の1+塩 小さじ1と2分の1)
・ブラウン・シュガー 170g
・バター (常温で柔らかくしたもの)170g
・卵 3個
・ドライカレント 225g
・レーズン 225g
・サルタナ・レーズン 225g
・市販の黄色のマジパン(または、白のマジパン+黄色のフード・カラー数滴) 450g
(マジパンを自分で作る場合:アーモンドプードル 225g、砂糖 225g、レモン汁 大さじ1、卵の黄身 2個分をペースト状になるまで良く混ぜる。)
・シナモン・パウダー 小さじ1
・ナツメグ 小さじ2分の1
・粉砂糖 小さじ2~3くらい(マジパンを伸ばすときに使うもの)
・ジャム(アプリコットなど好きなジャムでOKです)大さじ1
・卵の白身 少々(マジパンのつやだし用)
作り方
1 8分の1の量のマジパンを台の上で、、ケーキの大きさに合うくらいの円形に3~4mmくらいの厚さに棒で伸ばす。(粉砂糖を台の上にふりかけてマジパンが台に付かないように気をつけてください。またできるだけすばやくこの動作をしたほうが、くっつきにくくて上手くいきます。)
2 オーブンを160度に温める。
3 ボールにバターとブラウンシュガーを入れ、木べらで良く混ぜ合わせる。(バターがまだ固いときは、お湯の入ったなべの上にバターの入ったボールを載せ、バターを柔らかくしてから使ってください。)
4 3にドライ・フルーツ、溶いた卵、全粒粉とベーキングパウダーを入れ混ぜる。(固すぎるときは少々の牛乳を入れて整えてください。)
5 生地の半分をケーキ型に流し込み、1で用意した円形のマジパンをのせ、残りの半分の生地をその上に流し込む。
6 オーブンで約2時間半焼く。(小型のケーキで2つ焼く場合は、約1時間半焼く。)真ん中を竹串か細い編み棒で刺してみて、生地が付いてこなかったら焼きあがり。
7 型のまま金網の上に載せ冷ます。
8 ケーキの表面にジャムを塗り、半分の量のマジパンをケーキの大きさに合わせて棒で伸ばして上に載せる。
9 残りのマジパンで小さなボールを作り、表面に置いて卵の白身を使って固定する。
10 はけを使ってマジパンの表面全体を卵の白身でごく薄くコーティングする。
11 グリルで5分~7分くらいマジパンの表面がうっすらきつね色になるくらいまで焼く。(手動バーナーがあればより上手く仕上がります。)
12 小さな花やリボンで好きなようにデコレーションする。