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Archive for 2012年10月

アップサイド・ダウン・アップル・ケーキ

アップサイド・ダウン・ケーキとは、その名の通り、上が下になるケーキということです。

出来上がったときに見せたいものを型の底に敷いて、その上からスポンジ生地をのせて焼くというもので、パイナップルや、プラムなどが良く使われます。

今回は、数あるりんごのケーキレシピの一つのバリエーションです。

アプリコットジャムと火の通ったりんごは、甘酸っぱく最高の組み合わせで、スポンジケーキのベースとも良く合います。

スポンジに入れるラム酒は、もちろんなしでもOKですが、うっすらとラム酒の香るのスポンジケーキはなかなかのものです。

ケーキを型から出すときに、万が一、りんごが型にくっついてケーキがだいなしになってしまうのを防ぐ為にも、ベーキングシートを敷くことをお勧めします。

ホイップクリームと一緒に食べると、りんごの酸味とクリームのまろやかさが、さらに味わいを深めてくれます。

また、焼きたてよりも翌日くらいの方が、りんごとスポンジがなじんでおいしいように思います。

今回のケーキでは、全粒粉を使わずに、普通の薄力粉で作りました。(なので写真のスポンジは、いつものスポンジよりも白く焼きあがっています。)

 型の底に並べたりんご

材料

(直径20~23cmの丸型または20cm×20cmの四角の型)

・りんご(皮をむいて芯をとったもの) 500g

・アプリコット・ジャム 大さじ3

・ブラウン・シュガー(または普通の砂糖)100g

・卵 2個

・バター(常温で柔らかくしたもの) 125g

・セルフレイジングの全粒粉か、薄力粉 125g+ベーキングパウダー 小さじ2/3

(または普通の全粒粉か、薄力粉 125g+ベーキングパウダー 小さじ2)

・ラム酒 大さじ1~2

*オプションとして添える場合

・ホイップ・クリーム 約150ml

 焼きあがったケーキ

作り方

1 オーブンを180度に温める。

2 りんごの皮をむいて芯を取り、適当な大きさに切る。

3 型の底をベーキングシートで覆い、アプリコットジャムを均一にぬる。

4 大きめのボールに、常温で柔らかくしたバターを砂糖を入れ、木べらで良く混ぜ合わせる。

5 4にといた卵を少しずつ加え、さらに混ぜる。

6 全粒粉(または普通の粉)とベーキングパウダーを5のボールに入れ、さっくりと混ぜ合わせ、ラム酒を加えてさっと混ぜる。

7 生地を型に入れ、オーブンで約50分~1時間焼く。

8 スポンジがこんがりして膨らんで、竹串をさして生地がついてこなかったら焼き上がり。

9 型のまま冷まし、ひっくり返して、りんごの部分を上にして皿に出す。

10 ホイップ・クリームを添える場合は、クリームをあわ立てる。

 ホイップクリームと一緒に

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 フラップ・ジャック

フラップ・ジャックは、イギリスでは、駅のキオスクや、サンドイッチ・バーなどでは定番のお菓子で、おやつでもあり、エネルギー・バーのような存在でもあります。

オーツ麦は、イギリスではスコットランドの特産で、ポリッジ(Porridge)と呼ばれるお粥のようなものとして、現在でも朝食に頻繁に食べられています。

(*日本で使われているオートミール(Oatmeal)という言葉は、押しオーツ麦とひいた粉(Meal)が混ざった状態のもので、押しオーツとは、オーツ麦を平たくつぶしたものです。)

フラップ・ジャックは、オーツ麦を、バターと砂糖と蜂蜜(またはゴールデンシロップ)で混ぜてオーブンで焼くだけなので、とても簡単に作れるシンプルなお菓子です。

シンプルといっても、味と歯ごたえには深みがあります。というのも、噛むごとに、オーツ麦の深い味わいがじわじわとしてくるからです。

歴史的には、フラップ・ジャックという名称は、17世紀初頭にすでに存在していたらしいのですが、当時は平べったいタルトやパンケーキのことを意味したそうです。

それが1930年代のイギリスで、オーツを使って作ったものを指すようになったそうです。ちなみにアメリカでは、現在もフラップ・ジャックは、パンケーキのことを言うそうです。

ところで、フラップ・ジャックという名はどこから来たのか?という疑問なのですが、いくつかの説があるようで、その一つは、フラップ(Flap)は叩く(Flip)に由来し、Jackは単に不特定な男、というもの。

それ以外で目につく説は、1920年代にJack Meoff という人が、朝の空腹に耐えられずに、発明したお菓子というものです。

ここで紹介している、リネットさんのレシピは、溶けたバターとブラウンシュガーの香ばしい香りが、トフィーのようで最高です。

持ち運びも簡単にできるので、遠足などに持って行くのにも適してますし、コーヒーにも、紅茶にも良く合うお菓子です。

 押しオーツ麦 Rolled Oats

材料

(約20cm×20cmの四角の型)

・押しオーツ麦(オートミール) 155g

・全粒粉 30g

・ブラウン・シュガー 125g

・バター 125g

・蜂蜜(またはゴールデン・シロップ) 大さじ1

 積み上げたフラップ・ジャック

作り方

1 オーブンを190度に温める。

2 型の底にベーキングシートを敷く。

3 なべにブラウン・シュガー、バター、蜂蜜を入れ、弱火で温めて全体を溶かす。

4 オーツ麦と全粒粉をボールで混ぜ、3のなべに入れて良く混ぜる。

5 4を型に入れ、オーブンで焼く10~15分焼く。

6 型のまま金網の上にのせ、十分冷ます。(*しっかり冷まさないと、切りづらくなってしまいます。)

7 適当な大きさに切る。

 フラップ・ジャックとティー

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 アップル・クランブル

アップル・クランブルは、とてもイギリスらしい家庭のデザートです。

クランブル(Crumble)とは、ボロボロ状態に崩れる、といった意味です。

砂糖、バター、小麦粉を手でまぶし、フルーツの上にのせて焼いたもので、驚くほど簡単に作れます。

アップルクランブルは、良くブラックベリーとミックスされます。その他には、ルバーブ、プラム、黄桃、などのクランブルがあります。

あまりにも簡単にできるせいか、最近流行のケーキレシピ本にはあまり登場していませんが、パブなどでは必ずといっていいほど、クランブルのメニューはあり、とても人気があります。

クランブルの歴史は思いの他浅く、第二次世界大戦中のイギリス、アイルランドで作られたようです。

大戦中は小麦粉、バター、砂糖の配給が不足しており、パイよりも相当少ない材料で作れるクランブルをこしらえたそうです。

(戦時中にあってもデザートを食べる、という事実が、イギリスにおけるデザートの重要性を物語っているのでしょうか。)

ここで紹介しているレシピでは、普通の小麦粉ではなく、全粒粉(またはオートミール)を使っているので、歯ごたえがよく、しかもより健康的です。

パイよりもバター、砂糖の量が少ないので、カロリーは少ないのかもしれませんが、物足りなさは一切ありません。

フルーツも普通のデザートよりもたくさん入っていて、クランブルは本当に良い事尽くしのデザートだと思います。

盛り付けは、そのままお皿にドンとのせてください。よくあるイギリスの無形のデザートです。

バニラアイスクリーム添えが、酸味のきいたりんごと、最高のコンビネーションだと私は思いますが、温かいクランブルに温かいカスタードソースをかけるのが、実は一番イギリスらしい食べ方かもしれません。

 リネットさんの庭のブランブリー・アップル(Brambly Apple)

材料

(直径約18cmの浅めの型、直径約23cmの型なら、材料はすべて2倍)

<フルーツの部分>

・りんご 皮をむいて芯をとった状態で 約300g

・レモン汁 小さじ1(酸味のあるりんごを使う場合は、レモン汁は省いて、大さじ1の砂糖を加えてください。)

・シナモンパウダー 小さじ1/2

<クランブル>

・ブラウン・シュガー 30g

・バター 30g

・全粒粉 60g (または全粒粉30g、オートミール30g)

・ジンジャー・パウダー(なくてもOK) 小さじ1/4

<盛り付け>

・バニラアイスクリーム(またはカスタードソース、泡立てないクリーム) 適量

 リネットさんの庭で採ったブランブリー・アップル(Brambly Apple)

作り方

1 オーブンを180度に温め、型の内側にバターを薄く塗る。

2 りんごの皮をむいて、芯をとり、重さをチェックする。

3 りんごを小さめの1口大に切ってボールに入れ、レモン汁(酸味のあるりんごの場合は、レモン汁は省いて、大さじ1の砂糖)とシナモンをまぶし、均一になるように混ぜる。

4 りんごを型に入れ、軽く手で押し、隙間が小さくなるように整える。

5 別のボールにブラウン・シュガー、全粒粉(オートミールを使用する場合はオートミールも)、ジンジャー・パウダーを入れ、均一になるように混ぜる。

6 バターをさいの目に切り、5のボールに入れ、両手の指先で全体を良くなじませる。

7 りんごの上に、6を均一に敷き詰める。

8 オーブンで約30分焼いて、表面がこんがりしてきたら、焼き上がり。

9 食べる直前に、アイスクリーム(またはカスタード・ソース、クリーム)を添える。

*温かくでも、冷たくても、どちらもおいしいです。

 アップル・クランブル バニラアイスクリーム添え

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