シュローズベリー(Shrewsbury)とは、ウェールズとの境にあるイングラントのシュロプ州(Shropshire)にある町の名前です。町の名はShrewsbury ですが、 このお菓子に関してはShrewsberry とつづることもたまにあるようです。
このビスケットは、とても歴史の古いイギリスのお菓子の一つで、一番古い記録は1561年のもので、重要人物がこの町を訪れたときにこのビスケットでもてなしたとあるそうです。それ以外でも、1658年のレシピ本にも載っていたり、1700年のお芝居にも登場した記録があるそうです。
とてもシンプルなお菓子で、すべてをいっきに混ぜて、のばして型を抜いて焼く、というものです。レモンが入るのが特徴なのですが、レモンを入れずに、ローズウォーターを入れたり、レーズンを混ぜたりするバリエーションもあります。
ここで紹介しているレシピは、リネットさんが祖母のフローレンスさんから受け継いだものを、リネットさんが全粒粉とブラウンシュガーで少々アレンジしたものです。(下の写真はフローレンスさん、と彼女の直筆のレシピのメモです。)
他のレシピに比べると、バターの含有量が少なめになっているので、少々ヘルシーに出来上がっていると思います。一口食べるごとに、爽やかなレモンの香りが口いっぱいに広がります。
なお、平らで円形な焼いたものを、昔は一概にケーキと呼んでいたところから、シュローズベリー・ケーキという名がついたそうですが、どう見ても現在ではビスケット、またはクッキーといえるでしょう。
材料
(約20~25枚分)
・全粒粉 185g
・ブラウン・シュガー 60g
・バター 95g
・卵 1個
・レモン 1個 (摩り下ろした皮、果汁)
作り方
1 オーブンを150度に温める。
2 レモンを良く洗って、皮を摩り下ろし、果汁を絞る。
3 材料のすべてをボールに入れ、良く混ぜる。
4 テーブルなどの平らな表面に小麦粉をふり、のし棒をつかって、約7mmの厚さにのばす。
5 直径約7cmのコップを使って、型を抜く。
6 オーブンで約10分間焼く。(こんがりする直前、またはまだベージュ色くらいの焼き加減でOKです。)
7 金網の上にのせ、冷ます。(生地が全部焼き終わるまで数回焼く作業を行ってください。)