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Archive for 2012年5月

シュローズベリー(Shrewsbury)とは、ウェールズとの境にあるイングラントのシュロプ州(Shropshire)にある町の名前です。町の名はShrewsbury ですが、 このお菓子に関してはShrewsberry とつづることもたまにあるようです。

このビスケットは、とても歴史の古いイギリスのお菓子の一つで、一番古い記録は1561年のもので、重要人物がこの町を訪れたときにこのビスケットでもてなしたとあるそうです。それ以外でも、1658年のレシピ本にも載っていたり、1700年のお芝居にも登場した記録があるそうです。

とてもシンプルなお菓子で、すべてをいっきに混ぜて、のばして型を抜いて焼く、というものです。レモンが入るのが特徴なのですが、レモンを入れずに、ローズウォーターを入れたり、レーズンを混ぜたりするバリエーションもあります。

ここで紹介しているレシピは、リネットさんが祖母のフローレンスさんから受け継いだものを、リネットさんが全粒粉とブラウンシュガーで少々アレンジしたものです。(下の写真はフローレンスさん、と彼女の直筆のレシピのメモです。)

他のレシピに比べると、バターの含有量が少なめになっているので、少々ヘルシーに出来上がっていると思います。一口食べるごとに、爽やかなレモンの香りが口いっぱいに広がります。

なお、平らで円形な焼いたものを、昔は一概にケーキと呼んでいたところから、シュローズベリー・ケーキという名がついたそうですが、どう見ても現在ではビスケット、またはクッキーといえるでしょう。

 リネットさんの祖母のフローレンスさん

材料

(約20~25枚分)

・全粒粉 185g

・ブラウン・シュガー 60g

・バター 95g

・卵 1個

・レモン 1個 (摩り下ろした皮、果汁)

 フローレンスさんの手書きのレシピ

作り方

1 オーブンを150度に温める。

2 レモンを良く洗って、皮を摩り下ろし、果汁を絞る。

3 材料のすべてをボールに入れ、良く混ぜる。

4 テーブルなどの平らな表面に小麦粉をふり、のし棒をつかって、約7mmの厚さにのばす。

5 直径約7cmのコップを使って、型を抜く。

6 オーブンで約10分間焼く。(こんがりする直前、またはまだベージュ色くらいの焼き加減でOKです。)

7 金網の上にのせ、冷ます。(生地が全部焼き終わるまで数回焼く作業を行ってください。)

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このケーキのレシピは、リネットさんが友達のグリニス(Glynis)から受け継いだものです。グリニスは多忙な女性で、料理する時間があまりないので、この簡単に出来るケーキをとても気に入っているそうです。

シリアルとして食べるオールブランが使ってある、とてもユニークなケーキです。また、卵と油分を全く含んでいないことも大きな特徴です。そして何よりも、とても簡単に出来ます。

240mlは、だいたいカップ1杯で、大きめのマグカップの8分めくらいです。まず使用するカップを決め、そのカップで材料すべてを測れば、秤を使う手間も省けます。

驚くほど簡単にできるわりには、味はなかなかのものです。一口ごとに、深い味わいがして、オールブランだとはすぐには気づかないかもしれません。でもだんだん食べていくうちにオールブランの味もしてきます。

繊維もとれるかなと思うと、より一層おいしく感じるかもしれません。オプションですが、食べるときに、スライスした表面にバターをぬると、一層おいしくいただけます。

 

材料 

(縦25cm×横10cm×深さ10cmくらいのローフ型)

・牛乳 240ml(=1カップ)

・オールブラン(シリアルとして売られているもの) 125g(=1カップ)

・ドライ・フルーツ(レーズン、サルタナ、アプリコットなど)160g(=1カップ)

・ブラウン・シュガー 70g (1/2カップ)

・セルフレイジングの全粒粉 125g (=1カップ)

(または普通の全粒粉 125g+ベーキングパウダー 小さじ1/2 )

・デメララ・シュガー(または、ざらめのような大きめの粒の砂糖)大さじ1

作り方

1 大きめのボールを用意し、オールブランとドライフルーツを牛乳に浸して約1時間おく。

2 型の内側をベーキングシートで覆う。

3 オーブンを180度に温める。

4 1のボールに砂糖と全粒粉を入れ、混ぜる。

5 生地を型に流し込み、表面にデメララシュガーをちりばめ、オーブンで約1時間焼く。

6 真ん中を竹串で刺してみて、生地がついてこなかったら焼きあがり。

7 型のまま網の上で冷ます。

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パンケーキの起源はとても古く、現在のものとは同じではないにせよ、中世以前から食べられていたそうです。

小麦粉、牛乳、卵、の3つがパンケーキには欠かせない材料で、現在では世界各地で食べられており、その土地により、種類も豊富です。

イギリスで、普通パンケーキとよばれるものは、フランスのクレープのように薄くて大きいものですが、このスコティッシュ・パンケーキはそれに比べると1cm弱の厚みもあり、直径も10cm弱と小さめです。

その点では、日本のホットケーキに少し近いかもしれませんが、ホットケーキほどふかふかではないので、どちらかというと質素な感じがします。

このレシピでは、全粒粉が作われているので、普通よりもしっかりとした弾力性のあるパンケーキに仕上がっています。

食べ方は、バターとジャム、バターとメープルシロップ、などなど自分の好きなように、食べるのがけっこうだと思います。写真のジャムはブラックベリージャムです。

 

材料 (約15枚分)

・全粒粉 125g

・ブラウン・シュガー 15g

・たまご 1個

・牛乳 135ml

・ベーキング・パウダー 小さじ1

・塩 小さじ1/8

・植物油 大さじ1

・バターとジャム(食べるときに塗る分) 適量

作り方

1 大きめのボールに、全粒粉、砂糖、塩、ベーキングパウダーを入れ混ぜる。

2 1の真ん中に穴を作り、たまごと牛乳を入れ、木べらでゆっくりとなじませていく。(全体がなめらかになるまで混ぜてください。)

3 2のボールを常温のところに約1時間おく。

4 フライパンに油をうすくぬり、中火にかけ、温まったら大さじ1の生地を落とす。直径9cmくらいの円形が目安です。(フライパンが熱くなりすぎると、一度にこげてしまうので、注意してください。大きめのフライパンなら、一度に3~4個同時に焼けます。)

5 約3分、または表面に空気の穴がぷつぷつとたってきたら、ひっくり返して、裏側を2分ほど、こんがりするまで焼く。

6 生地がなくなるまで、同じ作業を続ける。

*冷めてもおいしいですが、オーブントースターで、ほんの少し温めると出来立てのようになります。

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このケーキはイギリスでは定番中の定番、ビクトリア・サンドイッチ・ケーキ(Victoria Sandwich Cake)の変化球バージョンです。

ある日リネットさんは、いつもとはほんの少し違ったケーキを作ってみたくて、アーモンドの粉とレモンの皮を入れて焼いてもみたそうです。それがとても美味しくできたので、このレシピが生まれました。

ビクトリア・サンドイッチ・ケーキは、卵、バター、小麦粉、砂糖を同量に入れて焼いたイギリスの基本のスポンジケーキで、たいていは、ラズベリージャムか苺ジャムを真ん中にはさみ、好みによって、そこにバタークリームまたは生クリームをはさみます。(詳しくはNo.17 のホールミール・ジャムスポンジの投稿をご覧ください。)

アーモンドの粉をケーキに入れると、重量感、しっとり感が増します。また日持ちも良くなります。レモンピールを入れることで、スポンジに爽やかなレモンの風味がついて、一口食べるごとに、風味が口いっぱいに広がります。

リネットさんは、プラムジャムを使っていますが、苺ジャムやアプリコットジャムなど、ほとんどのジャムはこのケーキに良く合います。

材料

・セルフ・レイジングの全粒粉 185g

(または普通の全粒粉 185g +ベーキングパウダー 小さじ1と1/2 + 塩 小さじ1/2)

・ブラウン・シュガー 185g

・バター(常温でやわらかくしたもの)155g

・たまご (常温)3個

・アーモンド・プードル50g

・レモン 1と1/2個 (摩り下ろした皮、果汁)

・プラムジャム(または苺、アプリコットジャムなど) 大さじ3

・スライス・アーモンド 大さじ2

作り方

1 直径18cm~20cmくらいの丸いケーキ型の内側をベーキングシートで覆い、オーブンを180度にあたためる。

2 大きめのボールにバターと砂糖をいれ、木べらで良く混ぜ合わせる。

3 そこにたまごを1個ずつ入れ、さらに良く混ぜ合わせる。

4 さらに摩り下ろしたレモンの皮と、果汁を入れ、さっと混ぜる。

5 全粒粉を入れ、さくっと混ぜる。

6 アーモンド・プードルを入れ、さっと混ぜる。

7 生地を2つにわけ、型に入れ、表面にスライス・アーモンドをふりかけ、オーブンで30分程度焼く。

8 アーモンドがこんがりして、生地の表面が焼けてきた感じがしたら、竹串で真ん中を刺してみて、生地がついてこなかったら焼きあがり。(型とケーキの間にほんの少しだけ隙間ができるのを確認するのも、焼き上がりを知る目安となります。)

9 ケーキをオーブンから出し、網の上に型のまま乗せ、冷ます。

10 2つのケーキの裏面と裏面が真ん中になるようにジャムを塗る。

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