スティームド・プディングとは、オーブンを使わずに、なべで蒸して作るプディングです。時間はかかりますけど、なべ一つで出来るので、ある意味簡単に作れるプディングで、かなりイギリスらしいデザートです。
歴史的には17世紀には、プディングと言えば、布に巻いて茹でられていて、肉類がメインだったそうです。
それが18世紀には、肉類のプディングは消え、甘いものが主体になり、20世紀の初頭には、現在使われているようなプディング・ベイシン型が発明され、現在のプディングが生まれたそうです。
ジンジャー(しょうが)を使ったお菓子は、イギリスではとても人気があり、ジンジャー・ビスケット、ジンジャー味のチョコレートなどはお店で良く見かけます。
ここで紹介しているリネットさんのジンジャー・プディングは、とてもクラシックなイギリスのプディングです。
ブラウンシュガーの深い味わいと、ジンジャーは、カスタードととても良く合い、寒い冬には最高の1品です。
調理してすぐに召し上がらない場合は、蓋をしたまま2週間くらいは持ちます。食べる直前になべに沸騰したお湯を入れ、同じ手順で30分程度蒸して温めてください。
温かいカスタード・ソース、またはクリームと召し上がってください。
材料
(1と1/2パイント=約850mlのプディング・ベイシン型)
・バター(常温で柔らかくしたもの) 95g
・ソフト・ブラウン・シュガー 95g
・卵 2個
・セルフレイジングの全粒粉 185g
(または普通の全粒粉、薄力粉 185g+ベーキング・パウダー 小さじ1弱)
・ジンジャーパウダー 山盛り小さじ2
・ステムジンジャー 4かけ(手に入らない場合はなしでOK)
・蜂蜜 大さじ2
<カスタード・ソース>
・牛乳 280ml
・卵 1個
・デメララ・シュガー 大さじ山盛り1(好みで調節してください)
・バニラエッセンス 数滴
作り方
1 大きめのボールでバターとブラウンシュガーを良く混ぜあわせる。
2 そこに溶いた卵を入れ、さらに良く混ぜ合わせる。
3 そこに全粒粉、ジンジャーパウダー、さいの目に切ったステムジンジャーを入れ、さっと混ぜる。
4 プディング・ベイシンの内側全体にバターを薄く塗って、蜂蜜をベイシンの底にたらす。
5 プディング・ベイシンの中に、3の生地を入れ表面を平らに整える。
6 ベーキング・シートをプディング・ベイシンの円型よりも少し大きめに、2枚円型に切り、2枚とも表面にぴったりとのせる。
7 アルミホイルを、プディング・ベイシンの円型よりも2~3cm大きく切って、折込をつけ(スポンジが盛り上がったときにスペースがあるようにするためです。)表面を覆う。
8 綿の紐を周囲に結びつけ、さらに上部にハンドルになるように紐を結びつける。(紐のハンドルは、プディングを熱湯から取り出すときに、とても便利です。これなしでは安全にプディングを、なべから取り出すことはとても困難です。)
9 なべにプディングを置き、熱湯をプディング・ベイシンの2/3くらい入れ、蓋をして弱火で約2~2時間半ゆでる/蒸す。
(この蒸すという過程が、スティームということになります。)
10 十分注意しながら、紐を使ってプディングをなべから取り出します。
11 紐を切り、アルミホイルとベーキング・シートをはがし、ナイフをスポンジの淵に滑り込ませる。
12 お皿をプディング・ベイシンの淵にあて、タオルを使ってプディング・ベイシンをひっくり返す。少し上下。前後に振ってみて、プディングが出た感覚があったら、プディング型を取り除く。
13 カスタード・ソース(またはシングルクリーム、泡立てないクリーム)をかけて温かいうちに召し上がってください。
<カスタード・ソース>
1 牛乳をなべで沸騰しないように温める。(なべはすぐに使うので洗わないで脇に置いておく。)
2 大きめのボールに卵、砂糖、バニラエッセンスを入れ良く混ぜる。
3 2のボールに牛乳を入れさらに良く混ぜる。
4 3をなべに入れ、木べらを使って混ぜながら、ゆっくりと弱火で温め、全体にとろみがついてきたらできあがり。