今回紹介するレシピはサフランを使った北欧のパンです。サフランはサフランの花の雌しべを乾燥させたもので、スパイスの一種だそうです。(グラム当たりの価格としては世界一高価なスパイスだそうです。)
実は昨年のクリスマスにリネットさんから小さなサフランの小瓶を頂いていて、このルサカッターのレシピもリネットさんの手書きで添えられていました。ロンドンのロックダウンはまだ続いていて、政府の規制上リネットさんと会って一緒に作ることは出来ないので頑張って一人で挑戦することにしました。ほんの少量のサフランがすごい色素を出すのには目を見張るばかりでした。
このルサカッターはスウェーデン、北欧の国々で、聖Lucy/ Lucia Dayに食べる伝統的なお菓子パンだそうで(Lusse= Lucy、 Katter= Cat’s tail 猫のしっぽ、だそうです。)クリスマスが近づく12月13日、聖ルーシーDay に聖ルーシーが明りと暖かさをもたらしてくれるのを祝うそうです。なので新年がとっくに明けた今では季節外れになってしまいましたが、次回のクリスマスに向けた練習という気持ちで作りました。
リネットさんが参照にしたレシピはcuriouscusiniere.com というウェブサイトからのものです。作り方は一般的なパンと殆ど同じなのですが、事前にサフランミルクを用意するのと、Sの形に生地をまとめる作業が加わっています。イーストを使うので、暖かい部屋で作るか、生地を暖かい場所に置いて発酵させることが大切です。
どんな味なのがわくわくして食べたのですが、味の方は想像したよりも素朴で、ほんのり優しい甘さの、どこか懐かしいような味わいのふわっとしたパンでした。一度に食べるには量が多いので、冷凍庫で保存して食べる分だけその都度解凍してオーブントースターで温め直すのがいいと思います。私自身としてはコーヒーブレイクのお供や、朝ごはんに最適だと思うのですが、スウェーデン、北欧では実際どのように食べられているのか、次回のクリスマスまでにリサーチしたいと思います。
材料
(8㎝×15㎝程度の大きさのパン約20個分)
<パン生地>
牛乳 (人肌くらいの温度に温めたもの)300ml
ドライイースト 小さじ2と1/4
砂糖 125g
バター 60g
卵 1個
塩 小さじ1/2
強力粉 700g
<サフランミルク>
サフラン 小さじ1/2
牛乳 60ml
<レーズンの飾り>
ドライレーズン 1/2カップ
水 大さじ3
<卵の照り>
卵 1個
水 大さじ2
作り方
<サフランミルク>
1 サフランをスパイスグラインダーですりつぶす。(グラインダーがない場合は小皿で小さじの丸くなった部分を使ってすりつぶせます。)
2 小さい容器に牛乳大さじ2とすりつぶしたサフランを入れ、時々かき混ぜながら1~2時間置く。
<レーズンの飾り>
3 小さ目の容器にレーズンを入れ、水に浸して置く。(レーズンが水を含んで大きく柔らかくなります。)
<パン生地>
4 バターを溶かした後、粗熱をとる。
5 牛乳を人肌くらいの温度に温め、大きいボウルに入れ、使う砂糖の分のうちの大さじ2~3を入れ、ドライイーストをふりかけ5~10分置く。イーストは柔らかくなり少し泡がたちます。(泡が立たなくてもOKです。)
6 そこに残りの砂糖、粗熱をとったバター、溶いた卵、サフランミルクを入れて混ぜる。
7 強力粉に塩を混ぜてから、強力粉をカップ1ずつ、混ぜていく。生地が手にまとわりつかない程度になるように様子を見ながら混ぜる。
8 平らな台に小麦粉を少し敷き、生地を5~6分こねる。(生地が手にまとわりつく場合は強力粉を少し足してください。)
9 大きなボウルに生地を入れ、サランラップをかけ、暖かい場所に1時間~1時間半、生地の大きさが2倍になるまで置く。
10 生地が2倍に膨れたら、再度平らな表面で、数回捏ね(大きさは元の大きさに戻ります)生地を20個に分けて丸める。(スケールを使って60gくらいずつに分けるのをおすすめします。)
11 丸めた生地を全部まず15~18㎝くらいにのばして形作る。
12 その15~18㎝にのばした生地を30㎝くらいの長さにのばしSの形にして、ベーキングシートを敷いたトレイの上に間隔をあけて並べる。(発酵すると大きくなるので)トレイに載らない分はテーブルの上にベーキングシートを敷き、その上に並べる。
13 水に浸したレーズンをキッチンタオルで拭いて水気をとる。
Sの渦巻きの真ん中にレーズンを軽く埋め込む。
14 生地全部の用意が出来たら、軽くサランラップをのせ、暖かい場所に置き2倍の大きさになるのを待つ。
15 生地が2倍の大きさになってきたら、オーブンを200度に温める。
<卵の照り>
16 卵と水を混ぜ、刷毛で軽く生地の表面にぬる。
17 オーブンで約10分焼いて、こんがり黄金色になったら焼き上がり。
18 この作業を数回続けて全部のパンを焼く。