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Archive for 2015年10月

IMG_1073 スタウト・フルーツ・ケーキ

今回紹介するケーキはお酒入りなのですが、いわゆる洋酒ではなく、スタウトと呼ばれる黒ビール入りのフルーツケーキです。

スタウトとは、一般にダークビール(黒ビール)を指す名称で、その中でもギネスビールが有名ですが、今回はスタウトの一種であるポーター(Porter)を使いました。

この種の黒ビールがケーキに使われる理由は、モルトの風味とそのまろやかな深みが、バランス良くケーキの味を引き立てるからだそうです。

ギネスと言えばダブリンが有名ですが、ポーターはロンドンで発明され、18世紀頃から人々に愛好され、最近のクラフト・ビールのトレンドにも乗って少し脚光を浴びている感があります。

このケーキの特徴は、なんといっても焼いてから1週間手を付けずに、容器の中に入れて成熟させるという事です。

お酒入りのクリスマスケーキを数か月成熟させるのよりは短いですが、作ってから1週間は食べられないというのは、知っておかないと少々ショックです。

(私はリネットさんと一緒に作り終わった瞬間に、1週間は我慢しなければならないことに気づきました。)

1週間後に容器を開けた瞬間、なんとも言えないコクのあるいい香りがしました。

黒ビール入りと言っても、ビールの味は直にはしません。

ドライフルーツの元来持つしっかりとした味に加え、モルトのしっかりした、まろやかな風味が加わり、味わい豊かなフルーツケーキです。

IMG_1114 ポーター(Porter):スタウト(Stout)の一種

材料(直径約18㎝~20㎝のケーキ型1個分)

・バター(常温で柔らかくしたもの) 125g

・薄力粉(できれば全粒粉)225g

・ブラウンシュガー 160g

・ドライ・カラント 125g

・ドライ・レーズン 125g

・砂糖漬けのオレンジピール 65g

・ミックス・スパイス 大さじ1/2

・擦りおろしたレモンの皮 1個分

・スタウトビール(またはギネスビール)145ml

・卵 2個

・重曹 小さじ1/2

IMG_1093 スタウト・フルーツ・ケーキ

作り方

*焼きあがってから食べるまで1週間成熟させるので、食べる1週間前に作ってください。

1 オーブンを180度に温め、ケーキ型の内側をベーキングシートで覆う。

2 レモンの皮を摩り下ろして、小皿に置いておく。

3 大きめのボウルにバター、薄力粉(または全粒粉)を入れ、全体を指でなじませる。

4 3の全体がなじんだら、砂糖、ドライフルーツ、オレンジピール、スパイス、レモンの皮を入れ、全体が均一になるように混ぜる。

5 大きめの容器にスタウトビールを入れ、1分かき混ぜ、溶いた卵を入れて混ぜ、さらに重曹を入れて混ぜる。

6 5の液体を4のボウルに入れ、混ぜ合わせ、生地をケーキ型に入れオーブンで約1時間焼いて、生地の真ん中を竹ぐしで刺してみて、生地が付いてこなかったら焼き上がり。

7 型から出し金網の上に載せ冷まし、完全に冷めたら、ホイルで包んで容器に入れ1週間置いてから食べる。

IMG_1095 スタウト・フルーツ・ケーキ

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IMG_1073 アップル・ビネガー・フルーツ・ケーキ

今回は、ケーキとしては珍しい、酢入りのフルーツ・ケーキを紹介します。

元々は、日照時間の短い冬の間、鶏が卵を産まない時期に、卵なしで作れるケーキとして発明されたレシピだそうです。(今ではいろいろな装置があり、鶏は年中卵を産むそうですが…。)

その後、第二次世界大戦時の配給制で、卵が貴重品とされた時期に、このビネガー・ケーキは重宝されたそうです。

酢入りのケーキと聞くと、なんとなく美味しくなさそうと思ってしまうかもしれませんが、酢の味は焼かれた段階でほぼ飛んでなくなり、ほんの少しの酸味だけが残り、美味しいのです。

酢(酸性)と重曹(アルカリ性)を混ぜ合わせると、中和反応が起こり、その結果二酸化炭素が発生します。

この化学反応の結果の二酸化炭素が、卵の代用、つまりケーキを膨らませる役目を果たすのです。

リネットさんは小学校の先生をしていたので、子供たちとこの化学実験をしたことがあるそうです。

ビネガー・ケーキは、通常のフルーツケーキよりも少し軽めで、生地が少々ほろっとくるのが特徴です。

今回リネットさんはりんご酢(マイルドで美味しいので)を使いましたが、どんな種類の酢でも出来るそうです。

ピクニックのおやつ、またはチーズをお供に食べるのが伝統的な食べ方だそうです。

IMG_1076 サイダー・ビネガー(アップル・ビネガー;りんご酢)

材料(直径約18㎝の丸いケーキ型一個)

・バター(常温で柔らかくしたもの)85g

・薄力粉 225g

・砂糖 (出来ればブラウン・シュガー)115g

・ドライカラント115g

・ドライレーズン 115g

・りんご酢(サイダービネガー、アップルビネガー)大さじ1と1/2

・牛乳 140ml(酢と混ぜて生地に入れる分)

・牛乳 20ml(重曹と混ぜる分)

・重曹 小さじ1と1/2

IMG_0783 クラブ・アップル(Crab Apple)

作り方

1 オーブンを180度に温め、ケーキ型の底と側面にベーキングシートを敷く。

2 大きめのボウルにバター、薄力粉を入れ、全体が均一になるまで指でまんべんなくなじませる。

3 そこに砂糖とドライフルーツを入れ、まんべんなく混ぜる。

4 大きめの軽量カップに、りんご酢と牛乳140mlを入れ混ぜる。

5 小なべで20mlの牛乳を温め重曹を入れ、4の軽量カップに手早く混ぜる。

*ガス(二酸化炭素)が発生するので、シュワっとなります。

6 5をボウルの中のケーキの生地に混ぜ、ケーキ型に入れ表面を整えオーブンで約50分~1時間焼いて、生地の真ん中を竹ぐしで刺してみて、生地が付いてこなかったら焼き上がり。

7 10分後に型から出して、金網の上に載せ熱を取る。

IMG_1069アップル・ビネガー・フルーツ・ケーキ

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