先週リネットさんの家に一年半ぶりに遊びに行きました。イギリスでの新型コロナウイルスの感染状況は今も思ったより良くないのですが、ワクチンの接種状況は結構良くて、政府による規制もかなり緩和されました。
リネットさんの家に行くときは一緒にケーキを焼くのが普通なのですが、今回はリネットさんが午後のお茶とスコーンを庭のテーブルに用意してくれました。
リネットさん曰く、このスコーンは全く大したものじゃなくて、本当にただのスコーンだとのことです。
生地をくりぬいたりもせず、生地をまとめて適当に分けて焼いただけの不定形のスコーンに、家庭的で気取らないリネットさんの人柄が出ているような気がしました。そういえば不定形のスコーンなんて見たことがないかも…なんて思ったりして私はとても嬉しくなりました。
リネットさんが言うには、焼く前にオーブンをしっかりと温めておくことと、材料を手早くさっとまとめて、生地をこねないことが成功の秘訣だそうです。
焼きたてのスコーンはほんのり温かく、さくっと、ふわっとしていて、ジャム、クロテッドクリーム、バターとの相性もバッチりでした。用意されていたジャムは、リネットさんの手作りのラズベリージャムでした。
単に美味しかっただけでなく、なんだかこの素朴さの中に威厳をも感じてしまいました。心に残る午後のお茶でした。
基本というだけあって、応用が利くレシピなので、サルタナレーズンの代わりにすりおろしたチェダーチーズをいれるとチーズスコーンになるそうです。
材料(スコーン約8~10個分)
<生地>
セルフレイジングの薄力粉 225g(薄力粉185g、全粒粉の小麦粉40gのミックス)
ベーキングパウダー 大さじ1 (セルフレイジングでなく、普通の薄力粉を使う場合は大さじ1と2/3)
バター(常温) 60g
酒石酸水素カリウム(Cream of Tartar) 一つまみ
塩 一つまみ
ブラウンシュガー 小さじ2
サルタナレーズン (チーズスコーンにしたい場合はすりおろしたチェダーチーズ)60g
ヨーグルト(なければ牛乳) 大さじ1と1/2
<トッピング>
ジャム 大さじ3~4(適量)
バター 大さじ3~4(適量)
クロテッドクリーム 大さじ3~4(適量)
*チーズスコーンにする場合は、何もつけないかバターのみでOKです。
作り方
1 オーブンを220度に温める。
2 平らなベーキングトレイにバターを薄く塗る(またはベーキングシートを敷く。
3 サルタナレーズンとヨーグルト以外の材料を全部ボウルに入れ、バターナイフで全体を切るようにさっと混ぜる。
4 そこにサルタナレーズンとヨーグルトを入れ、生地をすばやくまとめる。
*混ぜすぎないように、できるだけ手早くまとめてください。
5 薄く小麦粉を敷いた表面3㎝くらいの厚さに広げ、適当に8つに分ける。(丸い型でくりぬいたり、ナイフで三角にしたり好きなような形にしてOKです。)
*時間をかけすぎるとその間に生地が活性化してしまうので、この過程も出来るだけ手早く行ってください。
6 生地をオーブンに入れ、15~20分焼いて、表面がうっすらと黄金色になったら焼き上がり。
*さっとまとめて、すぐにオーブンに入れた方が、スコーンがふっくら、さっくりと焼きあがります。
7 温かいうちに、バター、クロテッドクリーム、ジャムをのせて召し上がってください。