イギリス人にマーマレードはジャムか?と尋ねると、殆どの人がマーマレードはジャムではないと言うようです。確かにジャムではないのでしょう…。
その人気が絶大な故に、お店でもマーマレード・コーナーとして特別に設けられていて、皮が薄くカットされたもの、厚くカットされたもの、その中間、または甘さもスィート、ビター、などなど種類もかなり豊富です。
その人気の割には、マーマレードを使ったレシピはそれ程多く見かけることはありません。(以前No.69 マーマレード・チョコチップ・ケーキを紹介しましたので、良かったら参考にしてください。)
このレシピは5~6年前に新聞についてきた雑誌からのもので、私の手書きしか残ってなくて、オリジナルは誰のかは定かでないのですが、記憶によるとDan Lepardというイギリスで活躍するオーストラリア人のシェフのレシピだったように思います。
マーマレードが生地に入っている以外のこのケーキの大きな特徴は、生地にはバターではなく、生クリームが使われているということです。
生地がふんわり軽く仕上がっているのもこの生クリームのおかげのようです。
またバターを常温にして柔らかくしておく必要がないので、作りたい時にすぐに作れるというのもありがたいポイントです。
マーマレードがしっかりと生地に練り込まれているので、一口一口食べるごとにマーマレードの風味がちゃんと伝わってきます。
飾りのクリームには砂糖が入っていないので、全体的に甘さ控えめのケーキで、その分またマーマレードの風味を楽しむことが出来ます。
また、ロウソクをさしたりすれば簡単にバースデーケーキにもなります。
冷蔵庫に入れると、スポンジがかたくなってしまうので、何人かで出来立てをすぐに食べきるのがベストですが、冷蔵庫に入れて数日保存することもできます。
その場合は、食べる直前30分くらい前に常温に戻すとスポンジがまたふんわりします。
材料
(直径約18㎝、深さ約2.5㎝のケーキ型2個分)
・マーマレード 150g
・生クリーム 250ml
・セルフ・レイジングの薄力粉 150g
(または普通の薄力粉+ベーキングパウダー小さじ1)
・卵(冷蔵庫から出して常温にしたもの)2個
・砂糖 100g
・牛乳 大さじ1
・バニラエッセンス 小さじ1
作り方
1 オーブンを175度に温め、ケーキ型の底にベーキングシートを敷く。
2 小なべを使ってマーマレードと半分の量の生クリーム(125ml)を弱火にかける。
*次の作業に入っても弱火はそのままにして、ミックスを温めておいてください。
3 別のボウルに卵と砂糖を入れ、ハンドミキサーで全体が白く、5~7分程度ぽったりするまで混ぜる。
*この作業がスポンジを上手く膨らませるコツなので、十分混ぜてください。
4 3のボウルに2のミックス(マーマレードと生クリーム)を入れ、さっと混ぜる。
5 4のボウルに薄力粉(+ベーキングパウダー)をふるい入れる。
6 ケーキ型に生地を半分に分けて入れ、表面を整えたらオーブンで約20~25分焼く。
7 生地に張りが出て、真ん中をポンっと軽く叩いてみて弾力性があったら焼き上がり。
8 10分後にスポンジを型から出して金網の上に載せて冷ます。
9 ボウルに残りの生クリーム、牛乳大さじ1、バニラエッセンスを入れ泡立てる。
10 スポンジが完全に冷めているのを確かめて、クリームを半分に分けてそれぞれの層に塗る。
*スポンジの底は平らなので、スポンジの1つをひっくり返して平らな面にクリームを塗ると均一になります。
11 好みでクリームの上に飾りをつける。