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Archive for the ‘イギリス タルト パイ クランブル’ Category

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ベークウェル・スライスは、ベークウェル・タルトから派生したもので、ベークウェル(Bakewell)は、イギリス中部のダービシャー州の町の名に由来しています。

No.20 で紹介したベークウェル・タルトとの違いは、もちろん形もそうなのですが、レシピの内容も少し違っています。(良かったらNo.20 を参照してみてください。)

ベークウェル・タルトのスポンジには薄力粉を使わず、アーモンドプードルだけを使っていますが、今回のレシピでは、アーモンドプードルと薄力粉を半々ずつ使っています。

(*アーモンドプードルを使ったスポンジのことをフランジパンと言います。)

そのため、生地がふわっと軽く仕上がっていますし、材料費も少しだけですが軽減されているという利点があります。

そして今回のレシピのユニークな点は、一般的にはラズベリージャムが使われるところを、ブラックカレントジャムにしたことです。

というのも、ガーディアン紙のレシピコーナーに、ベークウェル・スライスはプラムジャムなど、残っているジャムを使っても美味しく出来ると書いてあったからです。

実際食べてみたところ、ブラックカレントの酸味が、ベースのタルト生地とアーモンドの風味のスポンジにミックスしてとても美味しいことがわかりました。

また、スライスにすると手でもって食べることが出来るので、気軽なティータイムに、または少し暖かくなった春のピクニックにも最適です。

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材料

(約20㎝×20㎝の四角いベーキング型)

<ベース>

・薄力粉 125g

・有塩バター(冷蔵庫で冷やしたもの) 60g

・塩 小さじ1/4

・砂糖 大さじ2

・冷水 大さじ1と1/2

・ブラックカレントジャム(ストロベリー、ラズベリー等ももちろんOK)大さじ6

<スポンジ>

・無塩バター 100g (常温で柔らかくしたもの)

・砂糖 100g

・アーモンド・エッセンス 小さじ1/8

・バニラ・エッセンス 小さじ1/4

・卵 2個

・アーモンドプードル 90g

・セルフ・レイジングの薄力粉 90g (普通の薄力粉+ベーキングパウダー小さじ1/2)

・ベーキングパウダー 小さじ1

・アーモンドフレーク 大さじ2

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作り方

<ベース>

1 オーブンを200度に温め、型の底をベーキングシートで覆う。

2 冷たいバターをさいの目状に切り、中サイズのボウルに入れ、指全体で薄力粉と混ぜ合わせる。

3 そこに砂糖、塩を入れて混ぜ、冷水を少しずつ入れて生地をまとめる。

*この動作はなるべく手早くするのがサクッとした生地出来るコツで、生地が水っぽくならないように水加減も気を付けてください。

4 生地がまとまったら、平らな表面に薄力粉を敷き、のし棒にも薄力粉を十分付けて、厚さ約4㎜に生地をのばして型の底に敷く。

*型の側面にも生地が行き届くように、指または物差しで押さえてください。

(時間がないときは、のし棒を使わず、型の底に生地を直接のせて手のひらを使って生地をのばすことも可能です。その際型の側面は物差しなどを使って平らにすると便利です。)

5 オーブンで約20分焼き、全体がなんとなくキツネ色になったらオーブンから出して熱をとる。

6 オーブンの温度を180に設定する。

(ベースの生地にジャムを塗るのは、生地の熱が取れてからなので、その間にスポンジの作業にとりかかります。)

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<スポンジ>

7 大きめのボウルに室温で柔らかくした無塩バター、砂糖を入れ、ハンドミキサーで約2分間全体が白ぽくふんわりするまで混ぜる。

(手動の場合は泡だて器で約5分混ぜてください。ただハンドミキサーの方がスポンジがふわっとしあがります。)

8 そこに溶いた卵を少しずつ入れ、さらにハンドミキサーで約5分間混ぜ、アーモンド・エッセンス、バニラ・エッセンスも入れる。

(泡だて器の場合は10分くらい混ぜてください。)

9 ベースの生地の熱がとれたのを確かめて、ベースの上にジャムを塗る。

10 ベーキング・パウダーと薄力粉を良く混ぜて、ボウルのミックスにふるい入れてさっと混ぜる。

11 アーモンドプードルも混ぜ、生地の全体が均一になるようにさっと混ぜる。

12 生地をジャムを塗ったベースの上に注意深く均一になるように載せ、表面を整え最後にアーモンドスライスを散らせる。

13 オーブンで約35分間焼いて、表面に張りが出て、真ん中を竹串で刺してみて生地が付いてこなかったら焼き上がり。

14 約15分後に型から取り出し、金網の上に載せ冷ましてからスライスする。

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Banoffee1 バノフィー・パイ

今回は、イギリスのケーキ・お菓子の歴史の中ではかなり新しいバノフィー・パイを紹介します。

このデザートはリネットさんが作らないデザートなので、リネットさんが休暇に行っている間に、私がいろいろレシピを見て試行錯誤してみました。

(リネットさんが作らない理由は、あまりイギリスらしくない、クリームとトフィー・ソースが重すぎる、アメリカ風な味…などなどのようです。)

IMG_9963 リネットさんの庭のDahila Roxy (ダリア)

まず、このデザートが発明されたのが1971年。確かにほとんどのイギリスのケーキ・お菓子・デザートの発祥が19世紀~20世紀前半なのに比べると、とても浅い歴史です。

イギリス南部のサセックス州(Sussex)の、とあるレストラン(Hungry Monk Restaurant)で、イギリス人シェフ2人(Nigel Mackenzie、Ian Dowding)がアメリカン・パイをヒントにして生まれたのがバノフィー・パイの発祥です。

それ以来このレストランでは定番のメニューになり、サッチャー元首相や、ダイアナ妃もこのレストランを訪れてバノフィー・パイを楽しんだそうで、80年代半ばにはバノフィー・パイはスーパーマーケットの店頭にも並ぶほどの大人気だったそうです。

しかし店頭ではアメリカン・パイとして売られ、これをイギリスのデザートとして証明した人には賞金を与えるというちょっとした騒ぎにもなったそうです。

確かに、見た目も味の感じも、アメリカっぽいことは否定できません。しかし、よく考えてみると、イギリス人はトフィー(柔らかいキャラメルのようなもの)が大好きですし、トフィーはイギリスのスイート屋さんでは大御所です。

そしてイギリス人はバナナも大好きです。ランチの時とか、小腹が空いた時にあっちこっちでバナナを食べている人を見かけます。

ということで、このデザートは、まさにイギリス人のためのデザートと言っても過言ではないかと思うくらいです。

IMG_9967 リネットさんの庭のMusk Mallow(ムスク・マロウ)

バノフィー(Banoffee )はバナナ(Banana)とトフィー(Toffee)の合体語で、現在では公式な英語の単語になっています。

コンデンス・ミルクを2~2時間半煮ると、本当にキャラメル色のトフィー・ソースになるのには驚きです。

超甘いトフィー・ソースと甘くない生クリームの合体の美味しさに、レモン風味のバナナとビスケット生地が合わさった味は、信じられない美味しさです。

バノフィー・パイは、レストランメニューで見かけることが度々あるので、現在でも根強い人気はあるようです。

そしてこの美味しさを思うと、イギリスのデザートの歴史から消えることはないと信じます。

作る過程で鍋は必要ですが、オーブンは不要なので、コンデンスミルクを煮るのに時間はかかりますが、思ったよりも失敗は少ないのではないかと思います。

作りたてよりも、作ってから数時間~半日冷蔵庫で冷やした方が美味しく、切り分けも簡単です。

リネットさんにも次回はおすそ分けしてみようかなと思います。

IMG_9999 リネットさんの庭のCampanula punctata(蛍袋)

材料

(直径約23㎝、深さ約6㎝のパイ型)

<ビスケット・ベース>

・ダイジェスティブ・ビスケット 185g

・バター 85g + パイ皿の内側に塗る分少々

<フィリング>

・コンデンス・ミルク 1缶(397g)

・バナナ(ちょうど良く熟れたもの)小さめ4本(大きめ3本)

・レモン汁 1/2個分

・バニラ・エッセンス 小さじ1/2

・生クリーム (ダブル・クリーム)300ml

<トッピング>

・チョコレート(プレーンまたはミルク)25g

IMG_0320 トフィー・ソースになったコンデンス・ミルク

作り方

数時間前に…

1 コンデンス・ミルクのラベルをはがして、鍋にたっぷりお湯を沸かし、コンデンス・ミルクを缶ごと火にかけ、弱火で2~2時間半ゆでる。

*水が途中で減ってきた場合は、途中で水を付けたし、常に缶がたっぷりとお湯につかっている状態にしてください。

2 鍋のお湯を捨てて、水を入れ、コンデンス・ミルクを冷ます。

3 缶が熱くなくなったのを確かめて、蓋を開ける。

<ビスケット・ベース>

4 ビスケットを大き目のビニール袋に入れ、開け口を閉じてから、のし棒で細かく砕く。

*出来るだけ細かくなるまで砕いてください。バターが浸透しやすく、しっかりしたベースができます。

5 中サイズの鍋でバターを溶かして、砕いたビスケットを鍋に入れて、全体が均一になるように混ぜる。

6 パイ皿の内側にバターを薄く塗り、5の砕いたビスケット+バターを敷き、約3-4ミリの厚さになるように指でしっかり押し付ける。

7 6を冷蔵庫で約30分冷やして、ベースを固く安定させる。

IMG_0322 冷蔵庫で冷やして安定させる

<フィリング>

8 バナナの皮をむき、約1㎝の厚さにスライスし、ボウルに入れ、絞ったレモン汁を混ぜる。

9 冷蔵庫からビスケット・ベースを出し、スライスしたバナナを並べる。

IMG_0449 スライスしたバナナを並べる

10 トフィー・ソース(加熱後のコンデンス・ミルク)をバナナの上にかけ、均一にのばす。

*この時点で、トフィー・ソースが冷めていることを確認してください。でないと次の段階での生クリームが溶けてしまいます。

IMG_0452 トフィー・ソースをのばす

11 生クリームをしっかりめに泡立て、トフィー・ソースの上にぬる。

IMG_0454 泡立てた生クリームをぬる

<トッピング>

12 生クリームの表面にチョコレートをすりおろす。

IMG_0456 チョコレートを摩り下ろす

13 冷蔵庫で2~3時間冷やしてから切り分ける。

IMG_0330 (2) バノフィー・パイ

 

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egg custard tart エッグ・カスタード・タルト 

エッグ・カスタード・タルト(または単にカスタード・タルト)は、私には、イギリスのデザートの真髄のように思われます。

というのは、ペイストリーの中に卵、砂糖、牛乳を混ぜたもの(まるでプリン)を入れて焼いただけという素朴さと、どことなくぼやけた感じの味がするからです。

イギリスの料理は、宮廷料理でも王室料理でもなく家庭料理なので、私にはこのタルトが、ホームベーキングのデザートを控えめにも象徴しているように思えるのです。

そして、ぼやけた味というのは、甘すぎず強すぎない味で、曇りや小雨が多いイギリスの天気と似合ってるような気がします。

また、表面ににちりばめられたナツメグの味は、ちょっとした驚きです。

(といっても、ナツメグはアクセントなだけで、全体にナツメグの味がするわけではありません。)

最近のイギリスの食事情の発達、グルメブームを考えると、このタルトは遅れをとっているようにも思われますが、エッグ・カスタード・タルトは、どこのスーパーにもほとんど置いてあります。

すごい人気の品ではないようですが、ひっそりとした人気は確実にあると思います。

しかも他のスーパーに売っているデザートに比べると、かなり安いのです。(=庶民の味方でしょうか)

リネットさんは、ショート・クラスト・ペイストリーを作るのに、とても慣れているのですぐに作ってしまいますが、慣れないと、手間どってしまうかもしれません。

冷蔵庫でペイストリーの生地を15~30分間冷やすと、少し固くなって扱いやすくなります。

ともあれ、イギリスの控えめな、ほんのり優しい味のカスタード・タルトは、食べてみる価値はあると思います。

日本のプリンととても似ているのですが、カラメルの味ではなく、ナツメグの味がしますし、ペイストリー生地に入っているのもプリンとの大きな違いです。

一口、二口食べていくうちに、ペイストリーの優しい甘みと、ぷるるんとした、なめらかなカスタードが口の中で融合して、イギリスの味発見の楽しさが味わえると思います。

ちなみに、エリザベス女王の80歳の誕生日の公式パーティーのデザートは、エッグ・カスタード・タルトだったそうです。

IMG_3640 削る前のナツメグ

材料

(直径約7cm×3.5cmのカップケーキ型6個分)

<スイート・ショートクラスト・ペーストリー>

・薄力粉 (全粒粉を使う場合は、1 3 )125g

・バター 65g

・砂糖 25g

・卵の黄身 1/2個分

・牛乳 大さじ1と1/2 (生地の加減をみながら調節してください。)

<カスタード・フィリング>

・卵 2個+卵黄1個

・砂糖 40g

・牛乳(出来れば乳脂肪の多いもの)275ml

・バニラエッセンス 小さじ1

・ナツメグ (なければミックススパイス)少量

IMG_3301 リネットさんの庭のFoxglove(日本名はジギタリス)

作り方

<ペイストリー>

1 ボウルに薄力粉とバターを入れ、指先を使って良くなじませる。

2 1に砂糖を入れ混ぜた後、卵の黄身を入れて生地のまとまりをみながら、牛乳を入れてさっと生地をまとめる。

3 生地がまとまったら、ラップにくるんで、冷蔵庫で15~30分冷やす。

4 オーブンを180度に温め、型の底と側面にバターを十分塗る。

(タルトを型から取りやすくするためなので、塗り残しがないようにしてください。)

5 冷蔵庫から生地を取り出し、生地を6個に分けて、小さく丸める。

7 約20cm×20cmのベーキングシートを2枚用意して、小さく丸めた生地をはさみ、ベーキングシートの上からのし棒で約3~4mmの厚さにのばす。

(ベーキングシートを使って1個ずつ生地をのばすのは、6個のパーストリーを作る場合は、大きく生地をのばすより簡単だからです。)

IMG_3738 6個に分けた生地一個分

8 丁寧に生地をベーキングシートからはがして、型にのせる。この作業を6個分行う。

IMG_3739 ペイストリーを型にのせる

9 型にのせたペイストリーを、指でできるだけ均一の厚さに整えて、淵をナイフで切り落とす。

IMG_3742 底、側面を整えて、淵のペイストリーを切る

10 ペイストリーをオーブンに入れ、うっすらと色がつくまで約15分間焼く。

・・・・・・・・・・ペイストリーを焼いている間にエッグ・カスタード・フィリングを作る・・・・・・・・・・

<エッグ・カスタード・フィリング>

11 卵、砂糖、バニラエッセンスを大きめの耐熱ボウルに入れ、混ぜる。

12 なべに牛乳を入れ中火にかけ沸騰直前で火を消す。(沸騰させないように注意してください。)

13 あつい牛乳を卵と砂糖のミックスのボウルに入れ、良く混ぜる。

14 ペイストリーがこんがりしてきたら、オーブンから取り出し、底が平らでなかったら、小さいスプンで、底が平らになるように、軽く押す。

10 カスタードミックスを丁寧に、こぼれないようにペイストリーの中にそそぎ入れ、ナツメグを表面に散らす。

(残ったカスタードミックスは、耐熱の小鉢に入れる。→プリンのようになります。)

11 オーブンに入れて約15~20分焼き、カスタードがぷるるんとした感じになったら、焼き上がりです。

(焼きすぎると、気泡が出来てなめらかな仕上がりにならないので、注意してください。)

11 型をオーブンから出し、型のまま完全に冷めるまで待ってから、注意深く側面にナイフを滑らせ、型からタルトを取り出す。

(冷めてからでないと、型から取り出すのが困難です。)

冷蔵庫で冷やしてもおいしいのですが、伝統的には常温でいただくそうです。

middle エッグ・カスタード・タルト断面

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mince pie ミンツパイ ペイストリーは全粒粉

今年のリネットさんのミンツパイは、例年にも増してとびきりのおいしさでした。

ペイストリーがとても薄くて、サクサクとしていて、中のミンツミート(フルーツ)は、甘すぎず、ドライフルーツ本来の味と、お酒の味がちょうどよいくらいにミックスされています。

ペイストリーは、全粒粉の深みのある味がほのかにします。そういえば、全粒粉を使ったペイストリーのミンツパイは、他では見たことがありません。

mince pie cut ミンツパイ  カット

リネットさんの家庭では、シェリー酒をお供に、ミンツパイを各種様々なチーズと食べるのが伝統で、この日のミンツパイ・パーティーでも、いろいろなチーズが振舞われました。

ミンツパイの作り方は、No.29の投稿で紹介しています。

IMG_0703 ミンツパイ・パーティーのテーブル

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IMG_2586 マージョリーさんのグースベリー・パイ

グースベリーは、イギリスでとれる、夏の果物で、そのままではとても酸っぱくて食べられたものではありません。

そこで、グースベリーはパイや、ジャムにして、食べるのが普通だそうです。

このレシピの名前のマージョリーさんとは、リネットさんのお母さんで、リネットさんは、このパイにたくさん思い出があるそうです。

パイとタルトの大きな違いは、蓋がついているかいないか、ということです。

フォークを使って蓋の淵をしっかりとつける方法は、とても伝統的なやり方だそうです。

蓋がついていることにより、それを焼いているときに、中で蒸気が熱くなって、そのままの果物でも簡単に火が通ります。

そのため、蓋の淵をしっかりとつけることと、真ん中に蒸気が抜ける穴を開けることはとても大切です。でないと、中の火の通った果物がもれてしまいます。

グースベリーの酸味と、パイ生地のコンビネーションは、とても爽やかですし、それにクリーム、アイスクリームが加わると、一層味が引き立ちます。

甘すぎない程度に、食べるときに、砂糖を加えて食べるのがリネットさんのやり方です。

冷えてからでもけっこうですが、暖かいうちに食べるのが最高です。

IMG_2571 生地の中のグーズベリー

材料

・薄力粉 125g

・全粒粉 125g

・バター 125g

・冷水 約大さじ3

・グースベリー 約カップ1と1/2

・蜂蜜 約大さじ2~3

・生クリーム、またはバニラアイスクリーム(食べるときに添える)

・砂糖 少々(食べるときに、好みで加える)

IMG_2576 焼く直前

作り方

1 大きめのボウルに、薄力粉、全粒粉、バターを入れ、指先で全体をなじませる。

2 冷水を入れ、さっと混ぜる。

3 生地を丸めて、冷蔵庫に入れる。

4 パイ型の内側に、バターを薄く塗る。

5 生地を冷蔵庫から出して、そのうちの2/3を、のし棒で厚さ7mmくらいに平らな表面でのばしてパイ型に入れる。

6 グースベリーを中に入れ、蜂蜜をその上に落とす。

7 残りの生地で、蓋を作る。

8 パイ生地の側面の淵に、指で水をつけ、蓋をそっとのせる。

9 フォークを使って淵にあてて、蓋としっかりとつけ、真ん中に直径7mmくらいの蒸気が出る穴を開ける。

10 冷蔵庫にパイを入れ、30分くらいねかせる。 この間にオーブンを180度に温める。

11 オーブンにパイを入れ、約45分焼く。全体にこんがりしたら焼き上がりです。

12 暖かいうちに、クリーム、またはアイスクリームを添えて食べる。甘みが足りないときは、お砂糖をかけて調節してください。

IMG_2607 グースベリー・パイ

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IMG_0883 全粒粉とブラウンシュガーのレモンタルト

レモン・タルトというと、フランス語のタルト・オ・シトロンという名で知られている場合が多いかもしれません。

しかし、ここで紹介しているレシピは、リネットさんが新聞の切り抜きを長い間あたためていたもので、イギリス南東部のノーフォーク(Norfolk)が起源のようです。

その切り抜きのオリジナルは、Gogg’s Lemon Tart という名がついていて、そではサクサクのパイ生地を使っているそうです。

(そのGogg さんは、もとはというと、Mary Norton という人のレシピを引用しており、Mary Nortonさんは ノーフォークに住んでいた Julia Suurrell という人から引用したそうです。そのJulia さんの本1865年にさかのぼるそうです。)

というわけで、リネットさんがこのタルトを、全粒粉と、ブラウン・シュガーにアレンジするまでに、少なくとも、3人の人がレシピを引用していることになります。

オリジナルのレシピが、リネットさんのレシピに至るまでに、140年あまりかかっているわけです。

ということで、なんとなく、不思議な歴史を持つレモンタルトかな、と思います。

通常見かけるレモンタルトは、白砂糖を使っているので、レモンと卵の色がそのまま出て黄色いのですが、このレシピではブラウン・シュガーを使っているために、レモンの色とはほど遠い色になって仕上がっています。

リネットさんの、健康を気遣う気持ちが、この全粒粉と、ブラウンシュガーの色に表れていると思います。

1口食べるごとに、レモンの味とオレンジピールの風味が、いっぱいに広がる、少し驚きの味のタルトです。

(オレンジ・ピールが手に入らない場合は、オレンジ・ピールを省いてもOKです。)

爽やかで、かつ体にも悪くない、レモンタルトはコーヒーよりもアールグレーなどの紅茶と良く合うと思います。

IMG_0940 オレンジの皮の砂糖漬け(Candied Orange Peel)

材料

(直径約18cm~20cmのタルト型)

<タルト生地>

・全粒粉 125g

・バター 65g

・冷水 大さじ約2

<フィリング>

・バター 45g

・ブラウン・シュガー 65g

・卵 2個

・レモンの皮と果汁  1/2個分 (小さめのレモンなら1/3分)

・オレンジ・ピールの砂糖煮 約45g

IMG_0946 レモン

作り方

<タルト生地>

1 タルト型の内側にバターを薄く塗る。

2 ボウルに、全粒粉とバターを入れ、指先で良くなじませ、冷水も混ぜ生地を作る。

3 全体に生地がまとまったら、手早くタルト型の底と側面に生地をできるだけ均一に指でのせていく。

(のし棒で平らにしてタルト生地をのばしてもOKですが、リネットさんの方式の方が簡単で、出来上がりも上々です。)

4 生地の表面をフォークで、適当に空気穴を開ける。

5 生地を型のまま冷蔵庫に入れ、30分かそれ以上冷やす。

6 オーブンを220度に温める。

7 タルト生地を冷蔵庫から出し、すぐにオーブンで10~15分焼く。

<フィリング>

8 オーブンを190度にセットしなおす。

9 レモンを良く洗い、皮を摩り下ろして、果汁を絞る。

10 オレンジ・ピールを焼いたタルト生地の表面に適当にちりばめる。

11 なべにバターと砂糖を入れ、弱火で温め、たいだい混ざったら火から下ろして冷ます。

12 別の小さめの容器で卵を軽く混ぜて、バターと砂糖のミックスの中に入れ、良く混ぜる。

13 そこにレモンの摩り下ろした皮と果汁を入れ、混ぜ、型の中に流し入れる。

14 オーブンに型を入れ、20~25分焼く。全体に固まってきたのを確認したら焼き上がり。

IMG_0846 焼きあがった直後

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 メイズ・オブ・オナー

メイズ・オブ・オナー(Maids of honour:honourは名誉、勲章などの意)は、直径4~5cmの小さなタルトに、アーモンド・プードルをふんだんに使ったペーストを入れて焼いたお菓子です。

その歴史はとても古く16世紀のロンドン郊外、リッチモンドのハンプトン宮殿(Royal Hampton Court)にさかのぼります。

イングランド王ヘンリー8世の后のメイド・オブ・オナー(宮廷で后の世話をするポジション)であったアン・ボレイン(Ann Boleyn=後のヘンリー8世の后)が、他のメイド達と作ったのが、このタルトの誕生だとされています。

王は、初めてこのタルトを口にしたとき、そのあまりにもすばらしい味に感動し、アン・ボレインを賞賛してこのタルトの名をメイド・オブ・オナーと名づけたと言われています。

その後、このレシピはあまりのおいしさに鉄の引き出しにしまい込まれ、永い間秘密にされ続けたという説や、メイドは宮殿の地下のキッチンに閉じ込められたまま、ヘンリー8世とその側近達だけのために、このタルトを作り続けさせられたという説もあります。

小さなタルト生地は、薄くサクサクしたフレーキー・ペイストリーという生地で、中のアーモンド・プードルのフィリングは、レモン風味が効いていて、絶妙なコンビネーションです。

ここで紹介しているレシピは、リネットさんが全粒粉とブラウンシュガーでアレンジしたものです。

スーパーや一般のお店に売っていない、イギリスの古くからのお菓子に出会い、歴史を聞いたりするのも楽しいものですね。

 グリーン・フィンチ

材料

(直径4~5cmのタルト約12個分)

<フレーキー・ペーストリー生地>

・全粒粉 125g

・塩 小さじ1/4

・バター(常温で柔らかくしたもの) 95g

・レモン汁 小さじ1

・冷水 大さじ4

<フィリング>

・アーモンド・プードル 125g

・ブラウン・シュガー 65g

・卵 1個

・全粒粉 10g

・レモン汁 小さじ2~4

・粉砂糖 ほんの少々(食べる直前に振り掛ける用)

 オール・セイント教会

作り方

<フレーキー・ペーストリー>

1 全粒粉と塩をボールに入れて混ぜ、常温で柔らかくしたバターを指でこすりながらなじませる。

2 そこに、レモン汁と冷水を入れ、全体がなじむように混ぜ合わせる。

3 生地を固めてラップに包み、冷蔵庫で約1時間ねかせる。

4 オーブンを200度に温め、タルトの型にバターを薄く塗る。

5 冷蔵庫から生地を出し、平らな表面を使って、のし棒で約7mの厚さにのばす。
*なるべく手早くこの動作をすることがサクサクとした生地に作る成功の秘訣です。

6 直径6~7cmくらいの円い型で生地を繰り縫いて、タルト型にのせる。

*残りの生地も手早く丸めてのし棒でのばし、てできるだけ多く型を作ってください。

<フィリング>

7 ボールにアーモンド・プードルと砂糖を入れて混ぜる。

8 そこに卵を入れ、さらに混ぜ、小麦粉も入れて混ぜる。

9 このフィリングをタルトの中に小さじ1杯分くらいのせ、形を整える

10 オーブンで25~30分焼いて、全体にうっすらとこんがりしてきたら焼きあがり。

11 食べる直前に粉砂糖を少々ふりかける。

 焼きたてのメイズ・オブ・オナー

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 アップル・クランブル

アップル・クランブルは、とてもイギリスらしい家庭のデザートです。

クランブル(Crumble)とは、ボロボロ状態に崩れる、といった意味です。

砂糖、バター、小麦粉を手でまぶし、フルーツの上にのせて焼いたもので、驚くほど簡単に作れます。

アップルクランブルは、良くブラックベリーとミックスされます。その他には、ルバーブ、プラム、黄桃、などのクランブルがあります。

あまりにも簡単にできるせいか、最近流行のケーキレシピ本にはあまり登場していませんが、パブなどでは必ずといっていいほど、クランブルのメニューはあり、とても人気があります。

クランブルの歴史は思いの他浅く、第二次世界大戦中のイギリス、アイルランドで作られたようです。

大戦中は小麦粉、バター、砂糖の配給が不足しており、パイよりも相当少ない材料で作れるクランブルをこしらえたそうです。

(戦時中にあってもデザートを食べる、という事実が、イギリスにおけるデザートの重要性を物語っているのでしょうか。)

ここで紹介しているレシピでは、普通の小麦粉ではなく、全粒粉(またはオートミール)を使っているので、歯ごたえがよく、しかもより健康的です。

パイよりもバター、砂糖の量が少ないので、カロリーは少ないのかもしれませんが、物足りなさは一切ありません。

フルーツも普通のデザートよりもたくさん入っていて、クランブルは本当に良い事尽くしのデザートだと思います。

盛り付けは、そのままお皿にドンとのせてください。よくあるイギリスの無形のデザートです。

バニラアイスクリーム添えが、酸味のきいたりんごと、最高のコンビネーションだと私は思いますが、温かいクランブルに温かいカスタードソースをかけるのが、実は一番イギリスらしい食べ方かもしれません。

 リネットさんの庭のブランブリー・アップル(Brambly Apple)

材料

(直径約18cmの浅めの型、直径約23cmの型なら、材料はすべて2倍)

<フルーツの部分>

・りんご 皮をむいて芯をとった状態で 約300g

・レモン汁 小さじ1(酸味のあるりんごを使う場合は、レモン汁は省いて、大さじ1の砂糖を加えてください。)

・シナモンパウダー 小さじ1/2

<クランブル>

・ブラウン・シュガー 30g

・バター 30g

・全粒粉 60g (または全粒粉30g、オートミール30g)

・ジンジャー・パウダー(なくてもOK) 小さじ1/4

<盛り付け>

・バニラアイスクリーム(またはカスタードソース、泡立てないクリーム) 適量

 リネットさんの庭で採ったブランブリー・アップル(Brambly Apple)

作り方

1 オーブンを180度に温め、型の内側にバターを薄く塗る。

2 りんごの皮をむいて、芯をとり、重さをチェックする。

3 りんごを小さめの1口大に切ってボールに入れ、レモン汁(酸味のあるりんごの場合は、レモン汁は省いて、大さじ1の砂糖)とシナモンをまぶし、均一になるように混ぜる。

4 りんごを型に入れ、軽く手で押し、隙間が小さくなるように整える。

5 別のボールにブラウン・シュガー、全粒粉(オートミールを使用する場合はオートミールも)、ジンジャー・パウダーを入れ、均一になるように混ぜる。

6 バターをさいの目に切り、5のボールに入れ、両手の指先で全体を良くなじませる。

7 りんごの上に、6を均一に敷き詰める。

8 オーブンで約30分焼いて、表面がこんがりしてきたら、焼き上がり。

9 食べる直前に、アイスクリーム(またはカスタード・ソース、クリーム)を添える。

*温かくでも、冷たくても、どちらもおいしいです。

 アップル・クランブル バニラアイスクリーム添え

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ジャム・タルトは、イギリスの最も伝統的なお菓子の一つです。ショート・クラスト・ペイストリー(Short Crust Pastry)と呼ばれる生地の中にジャムを入れて焼いただけ、という素朴といえばとても素朴なお菓子です。

ご存知、不思議の国のアリス(Alice in Wonderland)のハートの女王(Queen of Hearts)のジャムタルトとして、お話に登場することからも、とても親しまれているお菓子です。および、ハートの女王はもっと古くはマザー・グースの詩に登場しています。

このことから、表面にハートの形の生地をのせて焼いたジャム・タルトも見られます。(ハートのタルトを作りたい方は、ジャムが見える程度の大きさの、ハートのクッキー型を使って生地をくりぬいたものを、ジャムの上にのせて焼いてください。)

この手のひらサイズのジャム・タルトは、いろんなジャムを使って作ることができ、大きなお皿にたくさん並べると、ティーパーティーなどではとても見栄えがします。

リネットさんのジャム・タルトは、全粒粉でできていて、サクサクとした歯ごたえとともに、自然の味がふんだんにします。今回はリネットさんは手作りのプラム・ジャムを使いました。

数日たったジャム・タルトは、焦げないように気をつけて、オーブンで少し温めなおすと、ペイストリー生地がサクサクによみがえります。

材料 

(タルト約20個分)

・セルフ・レイジングの全粒粉 225g

(または普通の全粒粉 225g+ベーキングパウダー 小さじ3+塩 小さじ1 )

・バター (冷蔵庫にいれて冷やしたもの)125g

・冷水 大さじ3~4程度

・ジャム 150g程度(小瓶一つくらい)

作り方

1 ボールに全粒粉とさいの目に切ったバターを入れ、指先でバターをさっと細かくする。

2 そこに冷水を加え、食用ナイフで生地をきるようにさっと混ぜ、丸くまとめる。(手早く作業するのが、べたつかないコツです。)

3 調理台の上に粉を少量かけ、のし棒にも粉をまぶし、半分の量の生地を2mmくらいの厚さに伸ばす。(これもなるべく手早く作業するのが成功の秘訣です。)

4 パイの大きさと(直径5~6cmくらい)同じくらいのコップで、円く型を抜いていく。(あまり強く押さえつけないように。)

5 切り取った生地をパイ型の1つ1つにあわせてのせ、整える。

(型を抜いた後のペイストリー生地は、再度丸めて薄くのばして使ってください。)

6 このまま冷蔵庫で30分以上冷やす。(焼く前に生地が冷えていることが成功の秘訣です。)

7 オーブンを200度に温める。

8 ジャムを小さじ山盛り1~2杯ずつ生地の中に入れていく。(ジャムをたくさん盛り過ぎないように注意してください。加熱されるとジャムがとけて生地の外にこぼれて焦げてしまいます。)

8 オーブンで15分程度焼く。(茶色くなりすぎないように気をつけてください。)

*焼きたてが一番おいしいので、温かいうちに召し上がってください。数日たったものは、オーブンで再加熱して食べることをお勧めします。

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 レモン・メレンゲ・パイ(ベースの生地には全粒粉、レモン・カードとメレンゲにはブラウン・シュガーが使われています。)
レモン・メレンゲ・パイは、イギリスの伝統的なデザートの一つとして確固たる地位を占め、大変親しまれています。
歴史的には、現存する最古のレシピは17世紀のフランス語圏のスイスだそうで、現在知られている形としてのレモン・メレンゲ・パイは19世紀頃に確立したそうですが、今日ではイギリスだけでなく、アメリカ、フランスなどでもとても人気があり、レシピのバリエーションも様々です。
ここで紹介しているレシピは、リネットさんが学校の家庭科の時間に習ったレシピに従ったもので、(なんとリネットさん直筆のノートブックが残っています。)リネットさんは当時は、相当洗練された一品だと感じ、学校の友達を家に招待する際によく作ったそうです。
習った当時は白砂糖と、白い小麦粉を使ったそうですが、今はリネットさんは、できるだけ体に悪影響の少ない、ブラウン・シュガーと全粒粉を使っています。
そのため、一般のレモン・メレンゲ・パイに比べると、少々濃い目の色に仕上がっています。(もちろん、下記のレシピを白砂糖と白い薄力粉で作れます。)
まろやかでかつ酸味のきいたレモンカードと、甘いメレンゲのふんわりした食感は、さくさくしたパイ生地(イギリスではショート・クラスト・ペイストリー Short crust pastry)にとてもよく合います。
また、レモン・カードは作ってみると意外と簡単に出来て、パンに塗ったりしてもおいしいので、別の機会にレモンカードだけ作ることもできます。
材料
 <パイ生地>
・全粒粉 225g
・バター 125g
・冷水 大さじ3程度
<レモンカード>
・バター 125g
・ブラウン・シュガー(または普通の白砂糖) 125g
・レモン汁 2個分
・卵の黄身 2個分
<メレンゲ>
・ブラウン・シュガー (または普通の白砂糖)125g
・卵の白身 2個分
 *オプションとして
・コーン・フラワー 小さじ1
(コーン・フラワーを使うと、メレンゲの分離を防げます。しかし砂糖をスプン1杯ずつ根気よく加えれば、コーンフラワーがなくてもメレンゲは分離しません。)
作り方
 <タルト生地>
*生地をできるだけ手早く扱うことと、焼く前に冷蔵庫に入れて生地を冷ますこと。この2つが成功の秘訣です。また、タルト生地は粉とバターの割合がほぼ2:1なので、水の量加減を注意しながら、作る量を調節することができます。
1 直径20㎝くらいの型の内側にバターを薄く塗る。
2 ボールに粉とバターをいれ指先でバターを粉にまぶす。(全体に空気が入るようにまぶして、生地を軽く保つようにする。)
3 大さじ2~3の冷水を入れ、バターナイフで切るように生地を混ぜる。(生地は絶対に水っぽくならないように水加減に気をつけ、手早くさっと混ぜるのがコツです。パンの生地をこねるのとは正反対です。混ぜすぎると粉からグルテンが出て、生地が重く固くなってしまいます。)
4 型全体に生地が均一になるようにタルト生地をゆっくりと型に指で広げていく。(全粒粉を使うときは、のし棒で伸ばすよりも手で伸ばしたほうが軽く仕上がります。生地は厚すぎないように、しかし薄すぎると破れてしまうので注意します。)
5 フォークを使って生地にいくつかの穴を開ける。(蒸気が抜ける穴です。表面を平らにするために、ベーキング用の豆を敷き詰めて焼く方法もありますが、穴を開けるだけで十分OKです。)

6 5を冷蔵庫に20~30分間くらい入れ、型のまま生地を冷ます。

7 オーブンを180度に温める。

8 型のまま冷ました生地をオーブンに入れ、15~20分間、薄い茶色になるまで焼く。(何も入れていないタルト生地だけを焼くことを ブラインド・ベイク Blind Bake と言います。)

9 メレンゲ用にオーブンを120℃に設定する。

<レモン・カード>

10 タルト生地を冷蔵庫で冷ましている間に、砂糖とバターを湯せん(なべにお湯を入れ、耐熱ガラスのボールの底がお湯につかないように載せる)でゆっくり溶かす。

11 そこにレモン汁をいれ、混ざったら溶いた卵の黄身を入れ、さらに湯せんでゆっくり混ぜ合わせる。(沸騰しないように気をつけ、絶えずゆっくりかき回してください。だいたい20分~30分くらいでとろりと固まってきます。)

12 レモンカードを火からおろし、あら熱をとる。

<メレンゲ>

*メレンゲは卵の白身に少しでも黄身や油分が混ざっていたら、絶対にあわ立ちません。あわ立てる前に、白身をチェックして、きれいなボールを使ってください。

13 卵の白身を、最初は砂糖を入れずにあわ立てはじめ、全体がトロリとしてきたら、砂糖をスプン1杯ずつこまめに分けて入れ、(コーン・フラワーを入れる場合はこの段階で入れます。)全体につやがでるまで、さらにあわ立てる。(ハンドミキサーを使った方キメがこまかくしっかり泡出ちます。)

*しっかりあわ立ったと思ったら、ボウルを上下にひっくり返してメレンゲの状態を確かめることができます。メレンゲがボウルにくっついて、落ちてこなかったら、ちゃんとあわ立った証拠です。ちょっとこわいかもしれませんが、きれいなお皿の上などでやってみることができます。

14 レモンカードがまだ温かいうちに、パイ生地にレモン・カードを均一にしきつめ、その上にメレンゲを注意しながら載せる。(メレンゲは、周りからのせていったほうが、レモンカードの真ん中がへこみません。レモンカードとメレンゲの間に隙間ができないように、またメレンゲがペイストリーに接着するようにすると、きれいに仕上がります)

15 120℃のオーブンで約1時間、メレンゲの表面がこんがりするまで焼く。

16 パイをオーブンから取り出し、冷ます。

 レモン・カード(白砂糖を使ってあるので鮮やかな黄色になっています。) 

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