レモンカードとは、レモンの果汁(または皮も)、卵(卵黄のみ、または卵白と両方)、砂糖、バターで作るペースト状のものです。
レモン・カードは19世紀後半~20世紀前半のイギリスで、主にアフターヌーン・ティーの中でスコーンなどに塗るものとして好まれ、今日に至るまで人々に愛され続けてています。
と言っても、お店ではジャムの隣にひっそりと肩を並べている感じです。
一般的な使い方は、スコーン、パンケーキ、パン、トーストに塗ったり、ヨーグルトに混ぜたりもできるるそうです。
また、泡立てた生クリームと一緒にパフペストリーにしたり、レモン・メレンゲパイ(よかったらNo.21 を参照してみてください。)のレモンフィリングとして使ったりします。
今回紹介するレモン・カードは、リネットさんが昔から使っている古い本からのもので、卵黄と卵白両方使われているものです。
良くみかけるレモン・カードのレシピには、凝固のためにコーンスターチが入っていますが、このレシピにはコーンスターチは使われていません。
その代わり、バターが少し多めに使ってあり、よりなめらかでまろやかな仕上がりになっています。
しかもレモンの酸味がたっぷりと効いているので爽やかさも抜群で、スプーンでそのままつい食べたくなってしまうほどです。
湯せんで、気長にゆっくりとかき混ぜながら、なめらかなペースト状になったのを確認してから容器に入れてください。
材料(小さめ:200mlの瓶なら約4個、大きめ:370mlの瓶なら2個強)
・バター 125g
・卵(中サイズ)3個 (約142ml)
・レモン(中サイズ)4個(約142ml)
・砂糖 500g
作り方
1 レモンをよく洗って皮を薄くむく。
2 レモン汁をしぼる。
3 バターをさいの目状にカットし、湯せんにかけて溶かす。
*湯せん:なべに水を入れて沸騰しらた弱火にして、耐熱ボウルをのせてボウルの中でゆっくり溶かす。耐熱ボウルの底はお湯に着かないように気を付けてください。
4 湯せんを弱火にしたままで、溶けたバターに、レモン汁、薄くむいたレモンの皮、砂糖を入れ、砂糖が溶けるまでゆっくりかき混ぜ、いったん火からおろして熱を取る。
5 卵を別の容器に入れ、泡立てないように良く混ぜる。
6 4の湯せんのミックスからレモンの皮を取り除き、ミックスの液体が熱くない(人肌以下の温度になっている)のを確かめて、卵を全部入れて混ぜる。
7 こしきでミックス全体をボウルにあけ、こした後のミックスを再び湯せんに戻す。
8 湯せんを弱火にかけミックスの全体がトロリとして来るまで、約30分間、気長にゆっくり混ぜ続ける。
*30分経っても薄い場合は、もう少し湯せんを続けてください。
9 きれいに洗って良く水気をふいた瓶に、熱いままのレモンカードを入れ、すぐに蓋をする。蓋がちゃんと密閉されていれば、レモンカードが冷めると、蓋の真ん中がへこんで完全密閉されます。
*瓶に入れたレモンカードは、常温で数か月持ちますが、いったん開けてからは冷蔵庫で保存して、2週間以内くらいに食べてください。