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Archive for 2014年5月

IMG_3220 全粒粉のカルダモン・バナナ・ローフ

今回紹介するレシピは、リネットさんが良く使っているアリンソン(Allinson)の全粒粉のパッケージの裏にあったレシピを元にアレンジしたものです。

元のレシピに、カルダモンを加え、砂糖の量を減らしました。というのも、減らした量でも十分甘くて、おいしいのです。

バナナケーキのレシピは、いろいろありますが、このケーキ(ローフ型で焼いたので、ローフと名づけています。)の特徴は、粉の量に対して、バターと砂糖の量が少ない、いわば健康志向のケーキです。

カルダモンは、インド、ネパール、パキスタン、ブータン周辺原産の、香り爽やかなスパイスで、現在は、南アメリカ大陸のガテマラが、カルダモンの一番の輸出国になっているそうです。

そして重さに対しての値段が、世界で3番目に高価なスパイスだそうです。(1位はサフロン、2位はバニラだそうです。)

全粒粉で作るケーキは、通常の薄力粉でつくるケーキよりもやや重くなりますが、全粒粉は特にバナナケーキと相性が良く、バナナの味と全粒粉の味が、お互いのよさを引き出しあっているように思います。

全粒粉とバナナは繊維も豊富で栄養もあるので、ちょっとおなかが空いたときなどのオヤツに最適です。

カルダモンの代わりに、シナモン小さじ1、またはバニラエッセンス小さじ1/2を入れて、味のバリエーションを楽しむことも出来ますし、砕いたプレーン・チョコレート100gを入れると、チョコチップのバナナ・ローフにもなります。

IMG_3188 古くなったバナナとAllinson の全粒粉のパッケージ

材料

(縦10cm、横20cm、深さ7cm程度のローフ型 +ミニケーキ型2、3個)

・セルフ・レイジングの全粒粉 350g

(または普通の全粒粉 350g+ベーキング・パウダー 小さじ3)

・ベーキング・パウダー 小さじ1と1/2

・バター(常温で柔らかくしたもの)100g

・砂糖 125g

・卵 1個

・塩 一つまみ

・バナナ(古くなった柔らかいもの) 2本

・牛乳 50ml

・ヨーグルト25ml

・カルダモン (磨り潰したもの) 小さじ1 (約15個)

IMG_3190 カルダモン

作り方

1 カルダモンをグラインダーで磨り潰す。(皮は取りのぞいてください。)

2 バナナの皮をむき、フォークでつぶす。

3 オーブンを180度に温め、型の内側をベーキングシートで覆う。

4 大き目のボウルに、バター、砂糖、塩を入れ、泡だて器で良く混ぜ合わせる。

5 4のボウルに、溶いた卵、すりつぶしたカルダモン、ヨーグルトを入れ、さらに混ぜ合わせる。

6 5のボウルに、全粒粉、べーキング・パウダーをふるい入れる。

7 6の生地に牛乳をミックスして、さっと混ぜ型に入れ、表面を整える。

*生地が型に対して少し多かったら、マフィン型などの型にも生地を入れる。

8 型をオーブンに入れ、約45分(ミニケーキ型のように小さいものは約25分)焼き、生地全体にはりがでて、真ん中を竹串でさしてみて、て、生地がついてこなかったら、焼き上がり。

(表面が焦げそうになったら、途中でアルミホイルをかぶせてください。)

9 約10分型のまま置いた後、ケーキを型から出して金網の上にのせて冷ます。

IMG_3196ローフ型 IMG_3203 ミニケーキ型

 

 

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IMG_2654 レモン・ウイスキー・サンドイッチ・ケーキ

このケーキは、No.88 で紹介したレーズン入りレモンウイスキーケーキの、別バージョンです。

私自身が、レモンとウイスキーのコンビネーションを、とても気に入ってしまい、もう少し豪華にしようと、レシピに少し手を加えてみました。

レーズンを入れてないだけで、レーズン入りのバージョンと生地は同じで、バタークリームが加えられているだけなのですが、ケーキとしての出来上がりは、かなり違うものになっています。

このケーキには、砂糖はブラウンではなく白砂糖、小麦粉は全粒粉ではなく普通の薄力粉が合います。(健康にはよくありまぜんが・・・)

ウイスキーは、スコットランド、アイルランドが有名な産地なので、このケーキのもともとのレシピ(No.88)は、スコットランドかアイルランドなのではないかと察します。

ウイスキーの香りのするスポンジと、バタークリームのコンビネーションは、贅沢で高貴な香りをかもして、おいしさが口の中だけではなく、体全体に広がります。

もちろん、ウイスキーは安いもので十分です。

バタークリームが甘いこともあり、小さなスライスでも、とても満足できるケーキです。

大人のおもてなしに最高なケーキだと思います。

IMG_2652 レモンとウイスキー

材料

(縦10cm×横25cm×深さくらいの8cmのローフ型、または直径約20cmの深めの丸いケーキ型)

<レモン・ウイスキー・スポンジ>

・ウイスキー 110ml

・レモンの皮 (小さいレモンなら2個分、大きいレモンなら1個分)

・砂糖(白砂糖)185g

・バター(常温で柔らかくしたもの)185g

・薄力粉 185g

・ベーキングパウダー 小さじ1と1/2

・卵 3個(常温)

<レモン・ウイスキー・バタークリーム>

・無塩バター 125g(常温で柔らかくしたもの)

・粉砂糖 185g

・レモン汁 10ml、ウイスキー 5 ml  (合計15 mlなら、割合は好みで変えられます。)

IMG_2930 焼きあがったスポンジ

作り方

スポンジを焼く前日・・・

1 レモンを良く洗って、皮を薄くそぎ、ウイスキーに一晩漬ける。

IMG_2977 皮をウイスキーに漬ける

<ウイスキースポンジ>

2 オーブンを180度に温め、型の内側をベーキングシートで覆う。

3 卵を黄身と白身に分ける。

4 ボウルにバターと砂糖を入れ、泡だて器で全体が白くなるまでよく混ぜ合わせる。

5 4のボウルに黄身を一つずつ入れ、さらに良く混ぜあわせる。

6 1のウイスキーからレモンの皮を取り除き、ウイスキーを3分の1ずつ、生地に入れ、さらに良く混ぜ合わせる。

*レモンの皮の成分は出てしまっているので、皮は捨てますが、細かく刻んで生地に入れても差し支えありません。

7 薄力粉とベーキングパウダーを生地にふるい入れ、大きなスプーン、または木べらでさっくりと混ぜ合わせる。

8 大きなボウルに卵の白身を入れ、ハンドミキサーで白身を角が立つまであわ立てる。

9 泡だった白身を3分の1ずつ、大きなスプンか木べらを使って、さっくりと切るように生地に混ぜ合わせる。

*混ぜすぎると、泡だった白身がつぶれてしまうので、混ぜすぎに注意してください。

10 生地を型に入れ、オーブンで約1時間焼く。

*30分後くらいから、様子をみながら、焦げないように、アルミホイルをかぶせてください。

11 生地全体に張りがでて、真ん中を竹串でさしてみて、生地がついてこなかったら、焼き上がり。

12 ケーキをオーブンから出し10分くらい型のまま冷ました後、型から出して金網の上で冷ます。

13 ケーキを3分の1に水平にスライスする。

<レモン・ウイスキー・バタークリーム>

14 ボウルに無塩バター、粉砂糖、レモン汁+ウイスキー15mlを入れ、全体がなじむように混ぜ合わせる。

15 バタークリームを3等分して、スライスしたスポンジ2層に、ナイフを使ってまんべんなく塗る。

IMG_2935 3パートにスライス

16 スポンジを3層重ね、一番上のスポンジに丁寧にバタークリームを塗る。

IMG_2936 クリームを塗る

*オプションとして、色のついたアイシングクリームを使って、文字をかいたりすることも自由です。

IMG_2950 ピンクアイシングの文字(オプション)

 

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IMG_2776 ケント伯爵夫人のスパイス・ブレッド

このレシピはとても稀なもので、原型は1653年に遡ることができる、とても古いものです。

その数百年後の1973年に、イギリスの料理研究科エリザベス・デイビッドによって少々手が加えられ、今日もひそかに存在しているレシピです。

お店でこのパンを見かけたこともありませんし、聞いたこともありません。今回リネットさんの紹介で、私自身このケーキの存在を始めて知りました。

イースト菌が使われているので、一応パンのに分類されてはいますが、その甘み、まろやかな味からケーキとよばれることもよくあります。

19世紀半ばにベーキングパウダーが開発される以前は、パンやケーキを膨らませるのは、イースト菌が主な材料だったので、イースト菌が使われた甘いケーキは、一般的に古いレシピです。

イースト菌を使ったケーキのような甘いパンは、特別な日(またはお祭りの日)のブレッド(Festive Bread)ともよばれ、イタリアのパネトーネや、ドイツのシュトレンなどはこの類になります。

IMG_2731 シェリー酒

このケント伯爵夫人のスパイス・ブレッドは、特定のお祭りのパンであったという記録はないのですが、その特徴は、何といってもシェリー酒がたっぷりと入っていることだと思います。

シェリー酒は、スペイン原産のワインの一種(強化ワイン)で、イギリスでは16世紀にはすでに一般的に飲まれるようになっていて、イギリスにすっかり定着していて、お店のお酒コーナーには必ずあるお酒です。

といっても、イギリスではクリスマスの時期にチーズを食べながらシェリー酒を飲むのは良くありますが、ビールやワインの様には、普段あまり飲まれていません。

どちらかというと、おばあちゃまが飲む、ちょっとレトロなドリンクというような位置づけになっているように思います。

Countess とは伯爵夫人で、Elizabeth Grey という17世紀のケント伯爵の夫人をさしているそうです。そして当時はこのパンは紳士、貴婦人の食べ物、とされていたそうです。

というのは、シェリー酒、生クリーム、卵、アーモンドプードル、ドライ・フルーツなどといった、豪華な材料がふんだんに使われていて、出来上がりがとても上品な味になっているからだと思います。(原型にはローズ・ウォーター入り)

シェリー酒が入った生地がオーブンで焼けている間は、今までに体験したことのないすばらしい香りがしました。

生地はとてもしっとりとしていて、材料のすべてが微妙にミックスされた風味には、不思議なおいしさがあります。

イングランドの上流階級の歴史を感じさせてくれる味の一品です。

IMG_2702 リネットさんの庭のチューリップ

材料

(直径約20cm、深さ約10cmのケーキ型、または大きめのローフ型)

・強力粉 500g

・牛乳 225ml

・バター 125g

・ドライ・イースト 小さじ1と1/2

・卵 1個

・生クリーム 145ml

・ドライ・カラント 175g

・アーモンド・プードル 95g

・砂糖(出来ればライト・ブラウンシュガー)65g

・塩 一つまみ

・ナツメグ 小さじ1/2

・ミックス・スパイス・パウダー 小さじ1

・シェリー酒 (できれば、色の薄いPale Sherry)40ml

IMG_2741 リネットさんの庭のフクシア/釣浮草(Fuchisia)

作り方

1 小なべに牛乳を入れ、弱火で温めバターを溶かす。

2 大きいボウルに、小麦粉、ドライ・イースト、ドライ・カラント、アーモンド・プードル、砂糖、塩、ナツメグ、ミックス・スパイス・パウダーを入れ、良く混ぜる。

3 2のボウルに卵を入れ木べらで良く混ぜ、生クリームも入れて良く混ぜる。

4 1の牛乳とバターのミックスが人肌温度なのを確かめて、ボウルに入れ、木べらでまず混ぜてから、10~15分手でこねる。

*かなり、手にくっつく生地ですが、がんばってこねてください。

5 シェリー酒を生地に混ぜる。

6 型の内側をベーキングシートで覆い、生地を入れる。

7 生地か膨らむ余裕を見こして、ビニール袋をかけ、暖かいところに約2時間置く。

*イーストが働いて、生地は2倍の大きさになります。寒い部屋だと、イーストの発酵が遅くなるので、3~4時間くらいかかる場合もありますが、ゆっくり待つのがいいでしょう。

8 生地が2倍の大きさになってきたら、オーブンを200度に温め、発酵用のビニール袋をとって生地をオーブンに入れ15分焼き、アルミホイルをかぶせてさらに約30分焼く。

*オーブンの具合を見ながら、ホイルをかぶせる時期を調節してください。

9 気をつけながら、パンの表面をほんの軽く手で叩いてみて、軽さを感じたら焼き上がり。

10 オーブンからパンを出し、10分後に型から出して金網の上にのせ、冷ます。

IMG_2799 スライス

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