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Archive for 2013年2月

IMG_0284 ジャップ・ケーキ

ジャップ・ケーキ(Jap Cake)とは!? このネーミングを聞いて、なにぞや!? と思わない人はいないでしょう。

今は亡き、消えたイギリスのお菓子と言っても過言でないこの小さなお菓子は、リネットさんが子供の頃は、良く見かけるご馳走だったそうです。

Jap Cake のJap とはJapaneseなのか?(それ以外はないであろうと思われる) ということなのですが、今のところわからないのです。

わかることといえば、ネット上にいくつか、昔なつかしの Jap Cake(s) を知っている人はいますか? とか、私が子供の頃にはたしかにありました、というものです。

そんなネット上の投稿を読んでいると、イギリス北部(ヨークシャー、またはランカシャー周辺)でこのケーキを食べていたというものがいくつかありました。

ということで、このケーキのネーミングも言われも、今はナゾなのです。(わかり次第投稿します。)

それはともあれ、ジャップ・ケーキには、小麦粉が全く使われておらず、アーモンドの粉がふんだんに使われているので、とても贅沢なお菓子だといえるでしょう。

マカロンに似ているともいえますが、歯ごたえはどちらかというと、ちょっとねちっとした感じです。

まわりにまぶしてある粉は、型を抜いた後の枠の生地をもう少し焼いて砕いたもの、というところがとてもユニークです。

ここで紹介しているレシピのオリジナルは、リネットさんのおばあさんのものです。

オリジナルではコーヒークリームを使ってありますが、リネットさんは、ココアのバタークリームにアレンジしています。

バニラクリームの方が好きな方は、バニラエッセンスを数滴たらして、シンプルなバニラクリームにすることもできます。

IMG_0274 ココア・バタークリーム

材料

(直径6~7cmのケーキ約6個分)

・卵白 3個分

・ソフト・ブラウン・シュガー 125g

・アーモンド・プードル 175g

<ココア・バタークリーム>

・バター 30g

・ソフト・ブラウン・シュガー 60g

・ココア 小さじ1(バニラ・バタークリームの場合:バニラエッセンス数滴、コーヒー・バタークリームの場合:インスタント・コーヒー小さじ1)

IMG_0273 砕いた生地

作り方

1 オーブンを180度に温める。

2 卵白を大きめのボウルに入れる。(卵を割るとき、卵黄が少しでも混ざらないように注意してください。あと、ボウルの内側に油分がないことを確認してください。卵黄を含む油の成分があると卵白があわ立ちません。)

3 卵白を泡だて器で良くあわ立てる。(ハンドミキサーを使うときめ細やかにあわ立ちます。)

4 砂糖を数回に分けて、角が立つまで良くあわ立てる。

5 あわ立てた卵白に、アーモンド・プードルをさっくりと入れ、混ぜる。

6 オーブントレイの上に、ベーキングシートを敷き、ナイフを使って、生地を1~2cmの厚さにのばす。

7 オーブンに入れ、約10~15分焼く。*生地が固まってきた感じでOKです。それ以上焼くと、固くなってしまいます。

8 生地をオーブンから出して、直系6~7cmの円いクッキー型で約12個切り抜く。

9 切り抜いたケーキは金網の上にのせ冷まし、残った回りの生地は再びオーブンに入れ、オーブンの温度を120度に下げて、約15分焼く。*生地を乾燥させるためなので、生地がこげていなか、注意してください。

<バタークリーム>

10 小さめのボウルにバター、砂糖、ココア(またはインスタントコーヒー、バニラエッセンス数滴)を入れて良く混ぜる。

11 9の生地をオーブンから出し、少し冷めたら、のし棒で粉々に砕く。*上からそっと押しながら、つぶす感じではじめるのをお勧めします。

12 円いケーキの片面にバタークリームを塗ってサンドイッチにし、その上下、周囲にもバタークリームを塗り、砕いた粉を表面全体に転がしながらつける。

13 この作業を繰り返す。

IMG_0275 片面にクリームを塗ってサンドする

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パンケーキ・デーのパンケーキ(レモン) パンケーキ、レモンとシュガーで

今日はパンケーキ・デーです。キリスト教文化圏では、パンケーキ・デーとは、シュロブ・チューズデー(Shrove Tuesday=懺悔の火曜日)の日ことで、アッシュ・ウエンズデー(Ash Wednesday=灰の水曜日)の前日と決められています。

アッシュ・ウエンズデーはレント(Lent=四旬節)が始まる日です。

レントとは、イースター(復活祭)の前の40日間を意味し、敬虔なキリスト教徒は、その間は贅沢なものを食べずに、慎み深く過ごすそうです。

* イースターは月の周期によって毎年変わるので、シュロブ・チューズデーも毎年違いますが、2月3日から3月9日までの間にあります。

つまりシュロブ・チューズデーは、イースターのお祭りまでの間、贅沢ができる最後の日、ということです。

それで、レント直前にパンケーキを食べお祝いをする、ということです。

*シュロブ・チューズデーは、フランス語ではマルディ・グラ(Mardi Gras)=Fat Tuesdayという意味だそうです。

イギリスでは、シュロブ・チューズデーにパンケーキを作り、そのフライパンを持って競争するというパンケーキ・レースの記録が15世紀からあるそうです。

現在でも、パンケーキ・レースを催している村があり、保存すべきイベントとなっているようですが、実際のところは、スーパー・マーケットが一番パンケーキ・デーを宣伝しているように思います。

(パンケーキ・デーにあやかって、パンケーキ・ミックス、メープル・シロップ、ヌテラなどを売り出す。)

イギリスでのパンケーキとは、ホットケーキのようにふかふかなものではなく、とても薄くて、日本でいうクレープです。

ここで紹介しているレシピも、フライパンで薄く延ばして焼くものなので、ホット・プレートを使うよりも、フライパンを使った方が、きれいな円い形に仕上がります。

イギリスでは伝統的に、パンケーキはレモンとシュガーで食べ、プレゼンテーションはくるくると端から巻きます。

このシンプルな味は、想像よりも実際に食べてみたほうが100倍おいしく、またこのくるくると巻いた形は、ナイフとフォークでとても食べやすくて、味と食感が100%楽しめます。

しかし、もちろんクレープのようにチョコレート・ソース、ジャム、フルーツや生クリームなどで、自由に好きなように食べることも出来ます。

温かいうちに食べるのが一番です。作りおきするなら、具は何もつけずに保存し、食べる直前にフライパンでほんの少し温めるとおいしさがよみがえります。

パンケーキ(表) パンケーキ(表)パンケーキ(裏) パンケーキ(裏)

材料

(直径約23cmのパンケーキ6枚分)

・全粒粉 125g(または全粒粉と薄力粉半分ずつ)

・卵 2個

・牛乳 225ml

・塩 1つまみ

・オリーブオイル(フライパンで焼く用)少々

<フィリング1;レモンとシュガー>

・砂糖 パンケーキ1枚につき小さじ1

・レモン パンケーキ1枚につき1かけ

<フィリング2:ヌテラとバナナ>

・ヌテラ パンケーキ1枚につき大さじ1

・バナナ パンケーキ1枚につき1/2本

レモンとシュガー レモンとシュガー パンケーキ巻く前(ヌテラ、バナナ) ヌテラとバナナ

作り方

1 ボウルに牛乳、卵、塩を入れ、泡たて器で良く混ぜる。

2 全粒粉/薄力粉を加えて、さらに混ぜる。(生地はほんの少しだけトロリとしますが、けっこう水っぽくでOKです。)

3 そのまま30分常温で生地をねかせる。

4 フライパンを中火で温める。

5 オリーブ・オイルをほんの少ししいて、残りはティッシュでふき取る。(バターを使うと、風味はいいのですが、バターは低温で焦げるので、パンケーキが焦げやすくなっていまいます。)

6 フライパンを火からはずしてお玉1杯の生地を流し、フライパンをまわしながら生地がすばやく均一になるようにする。

7 フライパンをすばやく火にもどし、数分立って生地の表面が少し盛り上がって、こんがりと焼き目がついているようだったら、ひっくり返す。

8 裏側を焼いて、真ん中が一瞬少し盛り上がって、しぼんだら、出来上がりです。(裏側は面側よりも早く焼けます。)

9 残りの生地を同じ用に焼く。焼きあがったパンケーキはお皿に重ねる。

10 レモンとシュガーで食べる場合は、小さじ1杯の砂糖を広げたままのパンケーキの裏側に均一にしいて、レモン1かけを絞り、端からくるくると巻く。

*ヌテラとバナナで食べる場合は、ヌテラ大さじ1を広げたままのパンケーキの裏側に塗り、バナナ1/2 をスライスして中央に置き、端からくるくると巻く。

パンケーキ(レモン) レモンとシュガー パンケーキ(ヌテラ、バナナ) ヌテラとバナナ

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ポテト・ケーキとサラダ ポテト・ケーキ、バターのせ

ポテト・ケーキとは、甘いケーキではなく、つぶしたジャガイモを固めてプラいパンで焼いたものを言います。

アメリカのハッシュ・ポテトをはじめ、中部、北部ヨーロッパでも、その国いろいろなバージョンがあります。

火を通さないジャガイモをきざんで作るものもありますが、ここで紹介しているようなマッシュド・ポテトを使って作るポテト・ケーキは、北部イングランド発祥の名物です。

北部イングランドはとても寒い地方で、頻繁に食事にマッシュド・ポテトが登場するので、残り物のマッシュド・ポテトを使って翌日のスナックを作るのは、とても理にかなっていると思います。

焼きたてのアツアツのポテト・ケーキに、バターを1かけ落として食べるのは最高のスナックです。

サラダを少々添えると、見た目も抜群になり、素敵なランチになります。

オプションとして、摩り下ろしたチーズや、ナッツ、パセリなどを加えることもできます。

道端のローズヒップ 道端のローズヒップ

材料

・ジャガイモ 約450g

・牛乳 約100ml

・全粒粉 約60g

・塩 適量

*オプションとして、摩り下ろしたチーズ(約120g)、パセリ(約大さじ1)など

・オリーブオイル 大さじ1~2(フライパンで焼く用)

・バター 適量(食べる直前に落とす用)

パブのカウンター パブのカウンター

作り方

1 ジャガイモの皮をむいて、適当な大きさに切る。

2 切ったジャガイモをなべに入れ、水を入れて柔らかくなるまでゆでる。

3 なべの水を捨て、ジャガイモをつぶす。

4 塩、牛乳、全粒粉を入れ、全体を良く混ぜる。(牛乳は生地が柔らかくなりすぎないように、加減しながら入れてください。)

*オプションの、摩り下ろしたチーズ、パセリなどを加える場合はここで混ぜてください。

5 生地をを丸めてから平たくして形を作る。

6 なべにオリーブオイルをしいて、中火で数分焼いてひっくり返して、こんがりするまで弱火で約5~7分焼く。

ポテト・ケーキ ポテト・ケーキ

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IMG_0192 全粒粉のチョコレート・ブラウニー(ピース)

チョコレート・ブラウニーは、正確にはケーキではなく、だからといってお菓子と単純に言いきれもしない、ブラウニーはブラウニーでしかない?そうです。

その発祥の地は、20世紀前半のアメリカで、どのようにこのレシピが生まれたかにはいくつかの説があるようです。

シカゴのホテルで、ケーキよりも小さく、しかしケーキと同等なくらい食べ応えがあり、しかも手で持って簡単に食べられるお菓子として発明された、という説。

メイン州、バンゴー(Bangor)の主婦が、チョコレートケーキをつくるつもりが、ベーキングパウダーを入れ忘れて出来た、という説。

どちらにしてもブラウニーはアメリカンなことは確かです。とはいえ、ここ最近のイギリスのカフェでは、ブラウニーは定番の一つになっていて、とても人気があります。

ブラウニー(Brownie)という名の由来は、見た目のごとく、チョコレート色のブラウンからきたというものや、上記のバンゴー(Bangor)の主婦のニックネームがブラウニーだったとも言われています。

また、ブラウニーという単語には、他にも2つ意味があるのが興味深いところです。

一つは、アメリカ、カナダのガールズ・スカウトの総称。もう一つは、イギリスや北ヨーロッパに伝承される、家の中(台所や暖炉のある部屋)に住んで、家事を手伝ったり、時にはいたずらをしたりする妖精。

これらとチョコレート・ブラウニーが直接関係してるのかは、定かではありませんが、なんとなく繋がっているようにも思えてなりません。

ここで紹介しているレシピは、リネットさんがお友達のシーラさんから受け継いだものを、全粒粉で作ったものです。

もともとは、イギリスを代表するチョコレート会社、キャドバリー(Cadbury)のレシピ本にあったものだそうです。

最近のブラウニーのレシピは、固形のチョコレートを溶かして作るものが多いのですが、このレシピは少しレトロで、チョコレートは使わずに、ココアパウダーだけを使っています。

そのため、生地が軽めにできていて、ほんのりと全粒粉の風味と歯ごたえがココアと胡桃の味の背後に感じられます。

食感は、極めてしっとりとしています。ココアの色が濃いので、どのくらい焼けているか見極めにくいかもしれませんが、焼きすぎないように注意してください。

紅茶というよりも、カフェ・ラテなどのコーヒーととても良く合います。

IMG_0327 キャドバリーのココア  

材料

(約20cm×20cmの四角のケーキ型)

・無塩バター 150g

・ココアパウダー 60ml(大さじ2)

・ダーク・ブラウン・シュガー 150g

・卵(常温) 2個

・全粒粉 50g

・胡桃(砕いたもの) 50g

IMG_0171 焼く直前 IMG_0179 焼きあがった直後

作り方

1 オーブンを180度に温め、ケーキ型の内側をベーキングシートで覆う。

2 150gのバターのうち、50gだけをなべに入れ、弱火でとかしてココア・パウダーと混ぜてココア・ペーストを作る。

IMG_0161 ココア・ペースト

3 火からなべをおろして、ココア・ペーストの熱をとる。

4 ボウルに残りのバター100gと砂糖を入れ、木べらか泡たて器で良く混ぜる。

5 卵を一つずつ入れ、さらに良く混ぜる。

6 全粒粉を入れ、さくっと混ぜる。

7 ココア・ペーストと胡桃を入れ、さっと混ぜ、生地を型に入れ、表面を平らに整えて、オーブンで35分前後焼く。

8 真ん中を竹串でさしてみて、生地がついてこなかったら、焼き上がり。

9 型に入れたまま、金網の上で冷ます。

IMG_0184 全粒粉のチョコレート・ブラウニー

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