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Archive for the ‘イギリス 冷たいデザート’ Category

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今回紹介するのは、オーブン要らずのデザートです。チョコレートを生クリームに溶かしたもの(ガナッシュGanashe) の美味しさをどう表現していいのでしょうか。たぶん一口味見してみるのが一番だと思います。

作り方は簡単なのに高級な味に仕上がる、というとても素敵なデザートです。写真は大きめのシリアルボウルで作って一人分を大匙ですくって盛り付けしたものなのですが、エスプレッソカップほどの小さな容器(Pot) で作るのも良い方法です。ポットとう名がついているゆえんです。

チョコレートは70~80%のものを使うのがおすすめです。とても充実したリッチなチョコレートのデザートで、ディナーの後などに最適です。

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材料

(7~8人分)

<チョコレートガナッシュ>

ダークチョコレート (できればカカオ70~80%)75g

生クリーム 250ml

砂糖 大さじ1+1/2

バニラビーンズ *オプション

<デコレーション>

生クリーム 50ml

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作り方

<チョコレートガナッシュ>

1 クリーム、バニラビーンズ(*オプションで)、砂糖を中サイズの鍋に入れて、中火にかける。

2 煮立ってきたら、すぐに鍋を火からおろして、砕いたチョコレートを入れゆっくり溶かす。

3 チョコレートガナッシュのミックスを小さな容器に分けて入れるか、大きなシリアルボウルに全部入れて冷蔵庫で冷やす。

*小さな容器を使う場合は数時間で固まりますが、大きな容器を使う場合は冷蔵庫に一晩おいた方がスプーンできれいに盛り付けが出来ます。

<デコレーション>

4 生クリームを砂糖なしで泡立て、チョコレートガナッシュの上にのせます。

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IMG_0307 ラズベリー・イートン・メス

イートン・メスは、苺またはラズベリー、泡立てた生クリーム、メレンゲを混ぜたイギリスのデザートで、その名はイギリスの名門校イートン・カレッジ(Eton College)に由来しています。

メス(Mess)は、ごちゃ混ぜといった意味合いがあり、材料を適当に気取らず混ぜるのがそもそもの意のようです。

その歴史は20世紀前半、少なくとも1930年代には、ライバルであるのハーロウ校(Harrow School)とクリケットの試合の際に、イートン・カレッジでこのデザートが出されていたそうです。

今回は、オーブン要らず、手間要らずの市販のメレンゲを使うレシピを紹介します。

そして、一般的にイートン・メスに使われる苺ではなくラズベリーを使いました。ラズベリーもイギリスで採れるのですが、ストロベリーほどの収穫量はありません。

IMG_0290 解凍した冷凍のラズベリー

なお、今回はあえて冷凍のラズベリーを使いました。というのは、冷凍だと使う分だけ解凍すればいいし、解凍の際にに赤いきれいな果汁が出ます。

盛り付けの際に、この果汁を小さじ1~2杯使うと、簡単にとてもきれいな演出ができます。

そして本題の味はというと、これは最高です。一口食べたらやめられません。メレンゲの甘味とラズベリーの酸味と、生クリームのまろやかさという絶妙な組み合わせがたまりません。

味といい盛り付けの適当さといい、とてもイギリスらしいデザートだと思います。

IMG_0293 市販のメレンゲネストのパッケージ(ネスト=巣:大きさも形も鳥の巣のよう)

なお、手作りでメレンゲを作る場合のレシピは、No.37のデメララ・メレンゲで紹介してあるので、よかったら参考にしてみてください。デメララ・シュガーではなく、白砂糖で作った方がイートン・メスには合うかと思います。

(手作りでのメレンゲの量は、卵白1個に砂糖60gです。)

IMG_0296 市販のメレンゲネスト

材料

(2~3人分:小さめのグラス2〜3個分→4~5人分必要なときは材料を倍にしてください。)

・生クリーム 150ml

・冷凍のラズベリー 100g(約20粒)

・市販のメレンゲネスト(直径約7.5cm) 2個

・粉砂糖 小さじ1弱

IMG_0004 リネットさんの庭で見つけたワイルド・ストロベリー 

作り方

1  冷凍のラズベリーを冷凍庫から出して解凍し、 盛り付けのグラスを冷蔵庫で30分〜1時間くらい冷やす。

2  大きめのボウルに生クリームと粉砂糖を入れ、泡立て器でなめらかに、角がやや立つまで泡立てる。

3  メレンゲネストを2cmほどの大きさに、適当に手で割って、泡立てたクリームにさっと混ぜる。(メレンゲは細かくしすぎないようにしてください。)

4  飾りつけのラズベリー数個を残して、それ以外のラズベリーをさっと混ぜる。(混ぜすぎない方が、ピンクと白のコントラストが残ってきれいです。)

IMG_0298 ラズベリーをさっと混ぜる

5  解凍により出たラズベリーの果汁も、全体の固さを見ながらさっ混ぜる。小さじ1〜2の果汁は盛り付けにとっておく。

6  冷蔵庫から冷えたグラスを出して、丁寧にスプーンで盛り付け、ラズベリーの果汁を少したらして、ラズベリーをのせる。

IMG_0301 アップ

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IMG_0088 エジンバラ・フォグ

スコットランドのエジンバラは、美しいお城を持った都市ですが、19世紀は、石炭を燃やした真っ黒い煙が煙突からもくもくと上がって、街全体が煙っていたということです。

その煙から、かつてエジンバラは Auld Reekie(アウルド・リーキー :Old Smokeという意味)というニックネームがついていたそうです。

今回紹介するエジンバラ・フォグは このAuld Reekie に由来したデザートで、厚い煙に包まれている19世紀のエジンバラを表しているそうです。

この空気汚染の雰囲気とは裏腹に、エジンバラ・フォグはとびきりエレガントで贅沢なデザートです。

スコットランドの特産品といえば、まず思い浮かぶものがウイスキーです。このウイスキーを惜しげなく使っているところが、まさにこのデザートの一番のユニークな特徴です。

Ratafias(ラタフィア)ビスケットとは、アーモンド風味のイタリアのビスケットなのですが、アマレット・ビスケットの一種です。

これが手に入らない場合は、カリカリしたマカロンがあればOKですし、ちょっと古くなって乾燥してきたケーキや、クッキーでも代用できます。(その場合はケーキ、クッキーの大きさを加減してください。)

IMG_0058  Ratafias Biscuits

ウイスキー風味の甘い生クリームと、水分を含んでふわっとしたビスケットとアーモンドの調和は、なんとも言えない高級感をかもします。

この贅沢な味と上品な見た目ではありますが、作り方はとてもシンプルで、あっという間に出来上がってしまいます。

お酒としてのウイスキーがあまり好きでない人も、このデザートはかなりいけるのではないかと思います。(私もそのくちです。)

レシピは、何年か前に古本屋で買ったThe Taste od Britain という本からです。

エジンバラ・フォグは、スコットランドでは、有名なのかもしれませんが、私にとってはこの本を見るまでは、まず聞いたことも見たこともありませでした。

オーブン要らずで簡単に作れて、見た目も素敵で…なんというのでしょうか、革命的なデザートだと思います。

IMG_0066 The Taste of Britain

材料

(小さなグラス4つ分)

・生クリーム 300g

・砂糖 大さじ1強

・バニラエッセンス 小さじ1/4

・ウイスキー 大さじ3(結構強いので、好みで減らしてください。)

・アーモンドスライス 大さじ4

・ラタフィア ビスケット(Ratafias Buscuits) 12個 (直径2.5㎝程度のカリカリしたアーモンド風味のビスケット) またはアマレット・ビスケット、マカロン、その他のビスケット

<飾り付け>

・ラタフィア・ビスケット 4個

・アーモンド・スライス 大さじ1

IMG_0023 リネットさんの庭のWhite currants

作り方

1 大き目のボウルに生クリーム、砂糖、バニラエッセンス、ウイスキーを入れて泡立てる。

(少し固めになってきた瞬間に、いったん手を止めて、泡立てすぎないように気を付けてください。)

2 そこにアーモンド・スライスを入れてさっと混ぜる。

3 グラスに均等に泡立てたものを丁寧に少しずつ入れ、ビスケットも途中で3つずつ、下中上に入れる。

4 冷蔵庫で5~6時間冷やす。

<飾り付け:食べる直前に>

5 アーモンドスライスを表面に散らし、ビスケットを添える。

IMG_0091 飾りつけ

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IMG_9941 シラバブ、ナツメグかけ

シラバブ(Syllabub)とは、なんだか不思議な名前ですが、一応の定義は、ミルクやクリームをワインと酸味のある果汁と混ぜて泡立て、甘味を付けたイギリスのデザートということだそうです。

歴史はとても古く、その記録は軽く16世紀の文献にまでさかのぼり、その後17世紀にはサミュエル・ピープスの日記に、19世紀にはトーマス・ヒューズの作品にもシラバブが登場しているとのことです。

しかし昨今では、忘れ去られたイギリスのデザートの一つのようで、お店やカフェなどで見かけたことはまずありませんし、聞いたこともありませんでした。

レモン風味のお酒と、ふんわりクリームは、いったん口の中に入れると、さーっと溶けてなんとも素敵な上品な味わいに包まれます。

生クリームと結構な量のワインや柑橘の果汁を混ぜて泡立てると、何時間か後にはクリームの部分が上に、液体の部分が下に少し分離してきます。

この分離を楽しむというのもこのデザートの楽しみ方で、歴史的な記録によると、シラバブ専用のしゃれた小さなグラスがあったそうです。(ミニチュアのパフェグラスに、取手がついているような形のグラスなどです。残念ながら本物を見たことはありません。)

作り方は極めて簡単で、レモンの代わりにオレンジを使ったり、ワインの代わりにブドウジュース(ノンアルコールバージョン)、シェリー酒やブランデーをラム酒やウイスキーに変えるなど、応用が利くのがとても楽しいポイントでもあります。

IMG_9734 ラベンダーと蜜蜂

材料

(小さなガラスの小瓶で約4人分)

・白ワイン 75ml

・シェリー酒 大さじ12

・ブランデー 大さじ1

・レモンの絞り汁 12個分

・砂糖 大さじ34

・生クリーム 150ml

<飾り付け>

・ナツメグパウダー、またはすりおろしたレモンの皮 ほんの少々

IMG_9924 ワイン、シェリー酒、ブランデーに漬けたレモンの皮 IMG_9931 泡たてた直後

作り方

<前日>

1 レモンの皮をできるだけ薄くむき、果汁を絞る。

2 グラスにレモン汁、ワイン、シェリー酒、ブランデーを入れ、むいたレモンの皮を入れ一晩漬ける。

<当日>

3 レモンの皮を取り除いて、2の液体に砂糖を混ぜる。

4 大きめのボウルに3の液体と、生クリームを入れ、泡立て器でふんわりとなるまで泡立てる。

5 小さなグラスに分けて入れ、冷蔵庫で5、6時間から12時間冷やす。

6 食べる直前に、ナツメグパウダー、またはすりおろしたレモンの皮で飾り付ける。

IMG_9947 すりおろしたレモンの皮と   IMG_9950 スプーンで一口

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IMG_3820 オレンジとシェリーのコールド・スフレ

フランス語のスフレSouffleの意味は、英語ではto blow up、puff upという意味で、つまり「膨れ上がる」というような意味です。

スフレは通常、卵の黄身、あわ立てた生クリームに、卵の白身をしっかりあわ立て、さっくり混ぜてオーブンで焼いたフランス発祥のデザート、または甘くないメニューです。

(レモン、チョコレート、などの甘いデザートのスフレ、またはチーズなどで味をつけて食事にするスフレがあります。)

主にあわ立てた卵の白身の力で、スフレが膨れ上がるわけですが、オーブンで焼いたものは、焼きあがった直後がものすごく膨れて、5分くらいすると、少し沈んでしまいます。

今回紹介している、コールド・スフレは、オーブンで焼かずに、冷蔵庫で冷やしたデザートです。別名ムースとも言えます。

コールド・スフレはオーブンで焼かない代わりに、スフレ全体の形を支えるために、ゼラチン、またはゼラチンの代替物が必要です。

リネットさんは、植物性である寒天(イギリスではAgar Agarという名で健康食料品店で売っています。)を好んで、ゼラチンの代替物として使っています。

コールド・スフレは、オーブンで焼きたてのスフレのような大歓声は得られませんが、選ぶ容器によっては、迫力のある見た目になります。

または小さい一人用のグラス(ワイングラスなど)の容器に入れて、冷蔵庫で冷やすのもとても上品な見た目になるのでお勧めです。

オレンジとシェリーのミックスは、なんともいえない高貴な香りが口いっぱい、体全体に広がります。

また、アルコール無しで、オレンジ・ジューズだけでも作れるので、その際はオレンジ・ジュースの量を120ml増やしてください。

IMG_3894リネットさんの庭でひっそりなっていたワイルド・ストロベリー(野いちご)

材料

(500mlくらいの容器2つ:約6人分)

・砂糖 125g

・バター(容器の内側に塗る分)小さじ1

・オレンジ・ジュース (出来れば絞りたてのもの)180ml

・粉状の寒天(イギリスではAgar Agar という名で販売されている)小さじ1

・卵の黄身 3個分

・シェリー酒 120ml

・生クリーム 200ml

・卵の白身 4個分

・摩り下ろしたオレンジの皮 少々(飾りつけ)

IMG_3828 ちょっと変わった形の容器

作り方

1 スフレの容器の内側にバターを塗る。

2 中サイズのなべにオレンジ・ジュースを入れて中火で沸騰させ、粒状寒天を入れて泡だて器でかき混ぜながら、3分間煮る。

3 なべを火から下ろし、あら熱をる。

4 3に卵の黄身を一つずつ入れて、泡だて器で良く混ぜる。

5 4に砂糖を少しずつ入れ、さらに混ぜた後、シェリー酒も入れてさらに混ぜ合わせる。

6 5のミックスを大きなボウルに移しいれ、冷蔵庫で約45分冷ます。(ミックスが少し固まった感じになるまで。)

7 中サイズのボウルで生クリームをしっかりとあわ立てる。

8 大きなスプンを使って、その生クリームを冷蔵庫で冷ましたミックスに、切るようにさっと混ぜ合わせる。

9 別のボウルに卵の白身を、しっかりと角が立つまであわ立て、再び大きなスプンを使って、切るようにさっと混ぜ合わせる。

*切るようにさっと混ぜ合わせるのは、出来るだけスフレをふわっと仕上げるためです。

10 すべてが混ざったら、冷蔵庫で約1時間半~2時間冷やす。

11 全体がしっかりと固まったら、摩り下ろしたオレンジの皮を表面にちりばめる。

IMG_3937 サービング

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IMG_2582 イチゴとクリーム

イギリスの家庭で、一番一般的なイチゴの食べ方は、お砂糖とクリームをかけて食べる方法です。

ウインブルドン・テニスの季節の6月~7月が、イチゴの旬で、その間はお店にイチゴが目立ちます。

最近のスーパーマーケットでは、スペインやオランダなとから輸入されてたイチゴも、イギリス国産のものと並んでかなり目立っています。

輸入もののイチゴと比べると、国産のイチゴは値段が少々高めですが、形がまるくでかわいいし、おいしいものが多いように思います。

イギリスのイチゴは、日本のイチゴに比べると、かなり酸っぱいものが多いのが現実です。

シングル・クリーム(Single Cream)は、脂肪分が18%のクリームで、イギリスでは、いろんなデザートにかけて食べるため、頻繁に食卓に登場します。

*参考のために、ウィッピング・クリーム(Whipping Cream)は脂肪分35%、ダブル・クリーム(Double Cream)は48%、クロテッド・クリーム(Clotted Cream)は55%、牛乳は3.5%だそうです。日本で売られている生クリームは、脂肪分35~45%くらいだそうです。

イチゴの酸味と、クリームのまろやかさのコンビネーションは、食後のデザートに、または午後のひとときに、最高です。

イチゴはつぶして食べずに、スプーンでクリームと一緒に口に運ぶのが、一般的のようです。

お砂糖は、かけすぎない程度に調節するのが、イチゴのフレッシュ感を損なわずに楽しめます。

とは言っても、お砂糖とクリームは自分の好みで、好きなように調節して、おいしく食べるのが最高でしょう。

IMG_3149 シングル・クリーム

材料

(約4人分)

・いちご 約40つぶ

・砂糖 約小さじ山盛り4

・シングル・クリーム 約150ml

IMG_2545 リネットさんの庭のピクニック

作り方

1 イチゴを洗って、へたをとる。

2 ボウルにイチゴを適量に入れる。

3 好みの量の砂糖をイチゴにかける。

4 シングル・クリームを適量かかる。

*好みで、砂糖とクリームを足してください。

IMG_2668 リネットさんの畑で採れたイチゴ

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マージョリーさんのトライフル マージョリーさんのトライフル

トライフルは、とてもイギリスらしいデザートの一つで、年中をとおして食べられています。

スーパーマーケットでは、大、小のパッケージで売られており、とても人気があります。しかしカフェやレストランでのメニューとしてはほとんど見かけません。

冷たいデザートとはいえ、寒いクリスマスの時期にも良く出回ります。というのも、クリスマスプディングよりも軽めのデザートを食べたい人のため、ということのようです。

トライフルの歴史は意外と古く、最初に歴史に登場したのは16世紀で、クリームを砂糖で甘くし、ローズウォーターやジンジャーで味をつけた、どちらかというとフールに近いものだったそうです。

それが17世紀にはパンにカスタードをしみ込ませたものが加わり、18世紀にはゼリーが加わったり、古くなったスポンジを使うというアイディアが加わりました。

トライフルには、いろいろなバージョンがあり、ゼリーを入れるか、フルーツを入れるか、お酒を入れるか、などの種類がありますが、基本的には、スポンジ、カスタード、クリームを層にして冷蔵庫で冷やしたものです。

伝統的なイギリスのトライフルには、ゼリーが入らない、という説も有力ですが、ここで紹介しているリネットさんのお母さん(マージョリーさん)のレシピには、ゼリーが入っています。(リネットさんはゼリーが入っているほうが好きだそうです。)

このトライフルは、まずひと口食べた瞬間に、今までのトライフルは何だったのだろう!?という驚きでいっぱいになるほどの驚きを与えてくれます。手作りのベイクド・カスタードの層と、ゼリーの層が、おもいっきりスポンジにしみ込んだシェリーの味を引き立てています。

いや、シェリー、スポンジ、カスタード、ゼリー、クリーム、すべてが綱引きをし合っているというのが事実かもしれません。

最高の1品なので、特別な日、または普段の日を楽しくしたいときにうってつけです。

ガラスの大きいボウルに入れて作ると,圧巻の見た目になります。そして気ままに取り分けて食べてください。

雨の中のブルーティット 雨の中のブルーティット

材料

(大きめのガラスのボウル1個=約10~12人分)

<スポンジの層>

・トライフルスポンジ 1パック(または少し古くなったスポンジケーキ約10cm×20cm×5cm)

・ジャム(イチゴまたはラズベリー)約大さじ3~4

・シェリー酒 約1/2カップ

<ゼリーの層>

・ゼリー 約カップ1

*オプションとして、みかんの缶詰などのフルーツ

<ベイクド・カスタードの層>

・卵 2個

・砂糖 大さじ2

・牛乳 約280ml

・バニラエッセンス 数滴

<クリームの層>

・ホイップクリーム 約280ml

・飾り(ドレンチェリー、アンジェリカ、アーモンドなど)

トライフル(断面) マージョリーさんのトライフル(断面)

作り方

<スポンジの層>

1 スポンジを適当な大きさに切り、グラスボウルの底に敷きつめる。

2 スポンジの上にジャムを塗る。

3 2の上にシェリーをかけ、ボウルの上に皿をのせ1晩おいてシェリーをスポンジにしみこませる。

<ゼリーの層>

4 ゼリーを作りる。(使うゼリーのパッケージに従ってください。)

*オプションとしてのフルーツを入れる場合はここで入れます。

5 熱が冷めた状態の、まだ固まっていないゼリーを静かにジャムの上に流し込む。

<ベイクド・カスタードの層>

6 オーブンを180度に温める。

7 卵、砂糖、バニラエッセンスを混ぜ、牛乳と混ぜ、平たい耐熱の型に流し込む。

8 7の型をさらにそれより大きい耐熱の容器にいれ、熱湯入れて170度のオーブンで約30分焼く。

9 型にいれたままカスタードを冷ます。

10 冷めたカスタードを丁寧にゼリーの層の上にのせる。(カスタードが冷めてからのせないと、ゼリーが溶けてしまうので注意してください。)

<クリームの層>

11 ホイップクリームをあわ立てる。

12 チェリー、アンゼリカ、アーモンドなどで飾りつけをする。

13 食べる直前まで冷蔵庫に入れ、冷ます。

トライフル(とりわけ) マージョリーさんのトライフル(とりわけ)

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 サマー・プディング

サマー・プディングは、夏に採れるベリー類の果物で作る、とてもイギリスらしいデザートです。プディングという名はついていますが、オーブン要らずの冷たいデザートです。

これはリネットさんのお母さんの大好物のデザートで、リネットさんも楽しく食べた思い出がたくさんあるそうです。ここで紹介しているレシピは、リネットさんのお母さんのものです。

イギリスのデザートということは確からしいのですが、どのようにしてこのデザートが生まれたかは、確かでないようです。

しかしある有力(?)なすじによると(Alan Davis というイギリスの歴史料理研究科)19世紀のイギリスのヘルス・リゾート(療養院のようなもの)で出されていたHydropathic Pudding(水治療法プディング) が発祥のようです。

この療養院では、バターの入ったペイストリーやケーキが禁止されており、バターを使わずにパンとベリーで作れるプディングが発明され、それが20世紀初頭に入り、Summer Pudding という魅力的な名前に変えられ、イギリスのプディングとして定着したそうです。

バターや油を一切使わずに、砂糖の量も控え目で、低カロリーの嬉しいデザートということは間違いないようですが、サマープディングは、クリームと一緒に食べるのが必須です。

ジュースがたっぷりとしみ込んだパンと、こぼれ出る甘酸っぱいベリーとクリームのコンビネーションは、とてもイギリスらしいもので、最高な夏のデザートです。お皿にたっぷり盛って、思いっきりクリームをかけて食べてください。

 リネットさんの庭のレッド・カレント(赤スグリ)Red currant

材料

(容量約800mlのプディング型ボール)

・食パン 約4~5枚

・ベリー類のフルーツ(ラズベリー、ブラック・カレント、レッド・カレント、ストロベリー、グースベリー、ブラック・ベリー)約600g

・水 大さじ3

・デメララ・シュガー(または普通の砂糖、蜂蜜)約100g

・ホイップ・クリーム 約500ml

 サマー・プディング 断面

作り方

1 中サイズのなべに、良く洗ったフルーツ、水と砂糖を入れ、3~5分くらい火を通す。

(砂糖が溶けて、フルーツからジュースが出たらOKです。煮すぎるとフルーツが壊れてそまうので、煮すぎないように気をつけてください。)

2 プディング型の底と側面にパンを敷き詰める。最初に底用にパンを円く切り抜いて敷き、丁寧に側面にも均一になるようにパンを敷き詰める。

(このとき、パンとパンの間に隙間ができないように注意してください。また、パンが厚すぎると、パンにしみ込むはずのジュースが足りなくなって、取り出したときに白い部分が残ってしまいます。)

3 なべで煮たフルーツとジュースを敷き詰めたパンの中に流し込む。

4 残りのパンできっちりと蓋をする。(このとき、パンがプディング型よりも少し高くなるようにしてください。)

5 4の上にお皿をのせ、その上に重たいもの(重石、缶詰など)をのせ、ぞのまま冷蔵庫で丸一日置く。

6 プディングをひっくり返して型から取り出す。(大きめのお皿をあて、プディング型をひっくり返して、ナイフなどを使って丁寧に取り出してください。)

7 クリームをホイップして飾りつけをする。

(クリームは、ホイップしたクリームでも、そのままのクリームでも、どちらもおいしいです。)

 サマー・プディング 盛り付け

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 グースベリー・フール

フルーツ・フールはイギリスを起源とするデザートで、グースベリーを使ったフールの記録は15世紀にまでさかのぼるそうです。

フールは、ピューレ状にした果物と、あわ立てたクリームを混ぜ合わせるというとても簡単なデザートで、とてもイギリスの夏らしいデザートですが、スーパーにはヨーグルトの隣に年中売っています。

グースベリーを使ったフールが伝統的なフールですが、(グースベリーは、そのままでは食べられないほど酸味が強い果物です。)イチゴ、ラズベリー、キウイ、オレンジなど、酸味のある果物ら何でもフールを作ることが出来ます。

フールという名称は、押しつぶす(例えばワインを作る際に葡萄をつぶす)という意味を持ったフランス語Foulerを英語に近い発音の単語に置き換え、Foolとなったと言われています。

(混ぜるだけなのでFool(バカ)にでも作れるからフール、という話も聞いたことがありますが、これはあまり信憑性がないようです。)

酸味+甘み+クリーム、の3つの組み合わせの味は、とてもイギリスらしい味覚で、天国にも昇るほうな気分の味です。

冷蔵庫で数時間保存すると、フルーツからの水分が出てしまうので、前もって作っておきたい場合は、ピューレ状にしたフルーツとあわ立てたクリームを冷蔵庫で保存し、食べる直前に混ぜ合わせることをお勧めします。

 リネットさんの畑で採れたグースベリー

材料

(約4~5人分)

・グースベリー 約500g

・ホイップリリーム 250~300g

・蜂蜜または砂糖 約大さじ2~3(好みによって加減)

 リネットさんの庭のピンクペニー・ジェラニウム

作り方

1 グースベリー、(または他の酸味のある果物、ストロベリー、ラズベリー、キウイ、オレンジなど)をきれいに洗ってなべに入れ、少量の水を入れて柔らかくなるまで煮て、冷まめたら、蜂蜜または砂糖を入れる。

2 ハンドミキサーを使ってピューレにする。

3 クリームをふんわりするまであわ立てる。(あわ立てすぎないように気をつけてください。)

3 1と2をさっと混ぜあわせて、甘さが足りない場合はさらに蜂蜜、砂糖で味を調える。

4 小皿に分けて、出来上がり。

 グースベリー・フール(クロースアップ)

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